田原総一朗、上杉隆、下村健一、内田裕子が語る「ジャーナリズムとは何か」

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2012/08/10


ジャーナリズム学生選手権」になぜか審査員として参加してきました。僕はジャーナリストではないのですが…役得で楽しませて頂きました笑

ジャーナリズムとは何か

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photo credit: Bennett 4 Senate via photo pin cc

パネルディスカッションでは、「ジャーナリズム」に関してこんな言葉が交わされていました。詳しくは昨日のtogetterをぜひ。

田原さん「ジャーナリズムの基本は一次情報を伝えること」「今回のプレゼン(入選記事)は当事者に取材していない点で全然駄目」

下村さん「日本語と日本語の通訳。これがジャーナリスト。どのみち全部は伝わらないけれど、大まかな全体は伝わりやすくなる。そういうスキルが身に付いていれば、ジャーナリストといえるのではないか」「要するに人を切る仕事。常に詫びながら、それでも必要なんです、という思いで取材していかないといけない」

上杉さん「ジャーナリズムはビジネスを放棄する場合がある。ビジネスよりも職業倫理が勝る場合がある。ジャーナリストと医者は特別な職業」 「取材前だったら書けたような記事は書くな。私だから書けた、という記事を書け」

内田さん「ジャーナリストに誰でもなれる時代が来る。しかしながら、一流になるためには自分の問題意識や使命感が大切。一度広く社会を見て、それから問題意識があふれる瞬間にジャーナリストになって欲しい」


特に強調されていたのは「取材」という行為の重要性

会いたくない人、会いたがっていない人、会えないと思い込んでいる人、そういう当事者に取材を行うことが大切というお話でした。マスメディアの世界でも、最近はそういう取材を行う人材は減っているとか。


頭を叩くのではなく、尻を叩く

最後の講評で下村健一さんが、学生たちに語っていた言葉がとても印象的。

懲罰的報道から修復的報道に。頭を叩かずに尻を叩くような社会にもっていく。そのためのメディアになっていけばいい。みなさんは、日本を幸せにするような記事を発信していってほしい。

素敵な言葉です。ホントにその通りですね。

また、下村さんはネット論壇で見られる「叩き」についても、憂慮なさっているようでした。

個人で情報を発信していく以上、誹謗中傷されるのは仕方がないことなので、なんとか個々人が守る術(批判に慣れる、ブロックする、無視する、Facebookに籠るなど)を身につけていくしかない、と僕は考えています。


ジャーナリズム学生選手権、第一回ということで、正直色々運営面にツッコミを入れたくなる部分もありましたが、パワーアップした次回の開催が楽しみです。

(運営なさった皆さま、呼んで頂ければプロボノとして色々お手伝い(会場紹介、告知、マネタイズなど)しますので、お声がけください)


関連本。上杉さんのこの一冊は未読だったのでポチりました。