9日の衆院本会議での新党「国民の生活が第一」など野党6党提出の内閣不信任決議案の採決で、自民党の中川秀直元幹事長や小泉進次郎青年局長ら7人が、党の方針に反して賛成票を投じ、造反した。自民党は採決前に退席する方針を決めて本会議に臨んでいた。
造反者の扱いについて、谷垣禎一総裁は同日のBS番組で「なかなか処分はしにくい。(党方針に)納得できないのは全く分からないわけではない」と述べ、処分はしない考えを示した。
ほかに造反したのは、菅義偉組織運動本部長、塩崎恭久元官房長官、河井克行元法務副大臣、柴山昌彦元外務政務官、松浪健太元内閣府政務官。
中川氏は本会議後、造反の理由について記者団に「多くの国民の皆さんも野田内閣を信用していない。国民の声なき声を考えて行動した」と語った。小泉氏は「民主党政権には任せられないという思いが乗った賛成票だ。これ以外の選択肢はあり得ない」と強調した。
一方、民主党は、消費増税関連法案の衆院採決で反対した造反組のうち、鳩山由紀夫元首相と川内博史、辻恵、中川治各氏が「体調不良」を理由に本会議を欠席した。鳩山氏らについて、民主党幹部は「体調が理由なので処分は検討しない」としている。
[時事通信社]