【社説】企業が節電しなければ電力危機は続く

 電力供給が綱渡りで電力需要を満たす状況が続いている。韓国電力は供給予備力が300万キロワット以下に低下すると、事前に契約を交わした企業に工場の稼動中止を要請し、何とか大停電を回避している。7日には企業1700社が節電に協力し、電力需要を280万キロワット低下させた。韓国電力は節電に応じた企業に発電コストの7倍に相当する1キロワット時当たり716ウォン(約50円)の補助金を支給している。補助金は今年、4000億ウォン(約278億円)に達する見通しだ。

 韓国電力の電気料金(1キロワット時当たり)は、産業用が97ウォン(約7円)、住宅用が128ウォン(約9円)、商店向けなど一般用が116ウォン(約8円)となっており、企業には格安で電力を供給している格好だ。韓国の人口1人当たりの電力消費量(2009年現在)は8092万キロワット時で、日本(6739キロワット時)、ドイツ(5844キロワット時)、フランス(7020キロワット時)、英国(5349キロワット時)をはるかに上回る。しかし、1人当たりの家庭用電力消費量は1088キロワット時にすぎず、日本(2189キロワット時)、フランス(2326キロワット時)の半分にすぎない。韓国で電力消費量が多いのは、鉄鋼、自動車、電子などの産業が非常に多くの電力を消費しているからだ。昨年の場合、電力消費量全体の55%を産業用が、18%を住宅用がそれぞれ占めた。

 こうした状況で、節電補助金を企業に支給するのは、企業の放漫な電力消費で発生した電力難を解決するため、国民の税金で企業を支援しているに等しい。政府と企業はこうした状況に国民がいつまで納得するかを考えるべきだ。

 韓国政府は一般家庭用の電気料金に、世界でも最も厳しい加重累進制を採用している。1カ月の消費電力が100キロワット時以下の場合には単価が1キロワット時当たり57.9ウォン(約4円)にすぎない。しかし、使用量が増えるほど単価が上がり、消費電力が101-200キロワット時で120.2ウォン(約8円)、201-300キロワット時で179.4ウォン(約12円)、301-400キロワット時で267.8ウォン(約19円)、401-500キロワット時で398.7ウォン(約28円)、500キロワット時以上で677.3ウォン(約47円)という右肩上がりの料金体系となっている。

 しかし、産業用の電気料金には累進制が適用されておらず、発電コスト(昨年現在)の87.5%に料金が設定されている。企業のコスト負担を軽減し、産業活動を促進する狙いがあるが、節電型の産業構造への転換を阻み、電力の無駄遣いを放置している側面がある。特に3300ボルト以上の高圧電力の供給を受ける大企業向けの電気料金は、1キロワット時当たり96.6ウォン(約7円)で、低圧電力を使う中小企業(112.9ウォン=約8円)よりも安い。電気供給の効率性を反映した料金体系だろうが、今後電気料金を見直す際には、大企業の負担を増やす一方、中小企業にはもっと配慮が必要だ。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース