前回講座のチャンピオンスウェットですが、店頭でのお客様の声にお答えしまして、本日はもう少しチャンピオンの歴史をタグの遍歴とともに講座したいと思います
では、早速授業開始ッス
1919年…CHAMPION KNITWEAR CO.,INC 創業
チャンピオンと言えば、このランナーズタグ(ランタグ)。黒×赤の2色使いで、ゴールテープがほぼ平行なこのランタグは「プリティ・ランナータグ」と呼ばれ、初代ランタグとして、現在ではほとんどお目にかかることのできないタグです。40年代製。
50年代に入ると2代目ランタグの登場。これは大文字ランタグと呼ばれ、ランナーのそり返った左手が初代に比べ短くなり、ゴールテープの角度も広くなっています。色も黒から紺へと変化します。この当時より無地が主流であったボディにカレッジプリントが入るものが多くなってきます。
大文字ランタグには、100% COTTONと素材表記が追加され、タグ文字の配列も変化している大文字タグの中での2代目もあります。しかし、こちらは初代大文字タグと並行して使われていた時期もあるようで年代判別は非常に困難との説が有力です。
ちなみに、タグ最下部の「ROCHESTER N.Y」はチャンピオン社の住所。この住所表記に関しては、初代ランタグ以前のプロトタグには「ROCHESTER 4、N.Y」と「4」の数字が入ります(ランタグ以前の講座はまたの機会に)
60年代も同様、ランタグが主流ですが、ランナー部が変わり、「C」の中に。また住所表記が完全に消滅します。
こちらは60年代「C中ランタグ」…Cの中にランナーがいることからC中(シーナカ)と呼ばれています。ご覧の通りランナーはCの中に移動し、そのそり返った左手も50年代ランタグに比べて伸びています。そしてこの頃から洗濯表記も追加されています。
「C中ランタグ2代目」は横長になり、タグの左右が縫い付けられているのが特徴です。ブランドロゴも赤から紺へ変化しています。
「C中三角タグ」はランナー有の最終型で三角タグとなっています。この頃のモデルにはチャンピオンの登録商標である、コデル・ポリエステルが使われています。
「ロゴタグ」は60年代最後期のタグと思われ、既にランナーは消滅しています。社名もKNITWEAR CO.INC.からPRODUCTS INC.へと変更されます。さらに字色も紺から青へと変更をとげているのです。
そして、70年代、古着屋さんでもよく見かけることも多くなるタグの登場です。トリコロールの配色が目印のトリコタグ。これは通称、チャンピオンのロゴが青のBOXもしくはバーに囲まれていることから、ブルーBOXタグもしくはバータグなんて名称で呼ばれることも多々あります。ここ数年このトリコタグを擁したナンバリングTシャツやフットボールTシャツが高値で取引されていたのは記憶にも新しいと思います。
ちなみに、胸のワンポイントなどで知られるチャンピオンのロゴマークもこの頃ようやくデビューを果たしています。
あれ??前回講座のリバースウィーブとタグが違うと思われた方は↓↓↓↓↓↓↓↓
60年代よりリバースウィーブも登場しましたが、単純にリバースウィーブという新モデルにそれ専用のタグが付いているっというほんと単純な話です。しかし、どちらも古い歴史があるので、リバースウィーブもランタグも並行して歴史を歩んできた跡に、タグの変更があるのです。
と、今日はここまでです
次回は「スカジャン」講座を予定してます
では、皆さん良い週末を