連休も半ば、まだまだ暑い日が続いていますが、すっかり店内は秋色モード
さて、本日の講座ですが、前回B-15シリーズから、耳にする事も多いMA-1の講座に移りたいと思います。
早速授業開始ッス
前回講座のB-15シリーズにはモディファイドと呼ばれる改良版があると言いました。どんな物かというと、下3枚の写真で御紹介。
一枚目からB-15A(MOD.) 、B-15C(MOD.)、B-15D(MOD.)となります。見た目にもMODの特徴は察しのとおり、エリボアからリブへの改造と本来の姿を大きく変え、全く違った印象のJKTになっていますね。このエリの改造は1950年代後期から1960年代初期にかけて、主にアメリカ国内数箇所にある米空軍補給軍団のデポ(倉庫)、空軍補給センター(ASC)の手で行われ、改修が済んだB-15には、その旨を記した白ラベルが張られています。この作業は、当時、米空軍が在庫していたB-15全タイプに対して行われ、それらの在庫が完全に消費されるまで続けられました。
そして写真の三枚目、B-15D(MOD.)、下の写真MA-1の最初期型と概観は全く変わらない双子の兄弟と言われています。
この二つの違い、判別方法は非常に難しいです。そこで簡単な判別方法として、一つお教えしておきますと、上述の白ラベルがポイントです。再び言いますが、改良版(MOD.)は黒のパッチの上に白のパッチを貼り付けています。実際、剥がせばまた分からなくなるのですが、この白パッチが付いているものに関しては、B-15D(MOD.)、黒タグの物はMA-1最初期型と判断できます。
タイプMA-1最初期型の支給は、実戦部隊を優先して1950年代半ばに支給されました。これによって不要になったB-15シリーズは順次回収されてデポに集められました。これらのうち、再び使用に耐えそうな物は支給前のB-15シリーズとともにエリの改修を受けてB-15M0Dとなったのです。その支給は改修前のモデルに無関係に行われました。こうして、MA-1は第一線部隊用、B-15MODは第二線部隊用に分けられたのです。
上の写真黒タグの上から3段目に「SPECIFICATION MIL-J-8279」と記されているのが分かるでしょうか??これがLevisで言うところの501のようなロットナンバー的な番号でMA-1のスペックナンバーは「8279」となります。このMA-1に限らず言えることですが、シリーズ物にはこの番号の後にA,B,Cと付いていくのです。
例えば、MA-1第3のモデルのパッチの写真は下の通りです。
上から2段目に「MIL-J-8279B」と確認できると思います。
このようにMA-1の時代判別、モデル判別はパッチがあれば一目瞭然となっているのです。
そして、MA-1第5モデル「D」タイプからは(1960年代初頭〜70年まで生産)インナーシェルをオレンジ色のレスキューカラーを採用。それまで首の後ろに付けられてた黒タグも左ポケット内に白タグを装備するように変更されました。
そして最終の飛行士用第6モデル「E」タイプは、後続のCWU-45/Pが登場する1970年代中期まで生産されました。
非常に大雑把な説明で一気に流れを講座致しましたが、これがインターミディエイトゾーンフライトJKTの流れとなるのです。
B-10に始まり、B-15シリーズ、そしてMA-1の前6タイプ。時代で言うと第二次世界大戦中の1943年から1970年中期→さらに現在に続きますが…と時代の流れと共にこのフライトJKTも進化し続けているのです。
ロマンですね…
今日はここまで!!次回より、ミリタリー講座最終章の「ヘビーゾーン」の講座に行きたいと思います!!
本日もここまで読んで下さった方、ありがとうございます。