2007年09月19日

店長スギの古着講座

こんにちわわーい(嬉しい顔)スギです手(パー)

前回、出題した問題ですが、店頭でも多くの方に答えを言って頂き、ありがとうございます!!
っと気になる答えですが、「L-2」ですexclamation×2この古着講座を見て頂いてくれている方ならお気づきかもしれませんが、以前の講座で勉強済みですよねexclamation×2

今日はそんなライトゾーンフライトJKT「L-2」と同期となるインターミディエイトゾーンのフライトJKTなんかも出てきますので、頭がゴチャゴチャにならないよう、覚えて行きましょうねexclamation×2

それでは授業開始ッス手(グー)

ちょっと前回の講座「B-10」の復習も踏まえていきます!!

第二次世界大戦当時、急激な皮革資源の枯渇に直面した米陸軍航空隊は、従来の牛や羊といった皮革以外の素材を使用したフライトジャケットの開発を始動することになります。外部シェルにコットンを使い、ライニングにアルパカを使った最初のモデル、タイプB-10は1943年に登場しました。しかし、そのスタイルやデザインはあくまでも暫定的なもので、より機能性を追及した結果、B-10の登場からわずか9ヶ月後の1944年4月、より機能的なデザインを持つB-15が採用されました。
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1944年11月4日、タイプB-15の改良版として採用されたのが上の写真タイプ「B-15A」フライトジャケットです。その主な改良点は、航空機内部での通信に試用するICSコードと、酸素マスクのホースがしっかり飛行士の身体に付いているように、ワニ口クリップで留めておくためのレザー三角タブを両胸に付加した点です。
このB-15Aは非常に優れた機能性をもつフライトジャケットの成功例として、後世に伝えられているJKTの一つです。その保温性の割りに軽量、動きやすく、必要なものは全て揃っているが無駄なものは一切無い。加えて生産コストが低く、丈夫で長持ちです。しかし、このB-15Aは第二次世界大戦の終期に登場、十分な量が生産されて全部隊に配備されるにはいたらなかったそうです。しかし、その優れた機能性に魅せられたパイロットの中には終戦後の1945年以降もそれを着続けたという話もあります。

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第二次世界大戦の終了直後の1945年8月29日、上の写真「B-15B」が誕生しました。B-15シリーズ初のナイロン版!!これと前後して、同じくオリーブグリーンのナイロンを使ったライトゾーン用L-2、ヘビーゾーン用N-2およびN-3が採用されました。この時点から、米陸軍航空隊のフライトジャケットは全てナイロン製に変わっていくことになります。

ちなみにこのB-15Bのエリ・ボアの素材には1/2インチ長の毛足を持つ天然のムートンを使用しています。

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「B-15C」フライトJKTは、米陸軍航空隊から脱皮して独立組織となった米空軍が、それまでのB-15Bのスペックを改変して登場しました。新生アメリカ空軍のシンボルカラー「エアフォースブルー」を使用。さらにフロント・ファスナーの位置がそれまでの右寄りから、中央に移された事は大きな改良点です。また、酸素マスクのホース固定用ボックスタブ、ファスナーの台などもナイロンに変更されました。このB-15Cは、以前講座で紹介のライトゾーン用L-2A、ヘビーゾーン用N-2A,N-3Aと同時期にあたる1950年代初期に採用されました。

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「B-15D」このモデルは1950年代終期における米空軍の主力インターミディエイト・フライトジャケットとなり、更にそのデザインを「MA-1」に受け継がれる事になるジャケットです。さらに「MA-1」を連想できる人は是非想像してほしいのですが、あのJKTにはエリ・ボアがありません。このB-15Dはムートンのボアが付属した米空軍最後のフライトジャケットとなったのです。飛行服の誕生以来、そのシンボル的な存在であったボア付きのエリが姿を消したのです。これは航空機の発達による居住性の向上、それに飛行服自体の運動性追及が理由であったのです。

ここで、本日はストップです手(パー)というのもこの後「MA-1」に移る前に、このB-15シリーズはモディファイド(MOD.) とよばれる言わば改良版が各モデルB-15(MOD.),B-15A(MOD.),B-15B(MOD.)…と存在するのです。超簡単に説明するとエリ・ボアが無いモデルです。そして、B-15D(MOD.)の後に「MA-1」に続くのです。

次回は簡単なモディファイドの説明→「MA-1」の講座です!!!

今日はフライトジャケット史、更に古着ミリタリーの中でもかなり重要な事柄ですひらめき古着屋でも結構目にするものもあるので、自分の目で確かめてみるのもいいですね!!Feeetにもあるので是非見に着て下さいね!!
posted by feeet 店員 at 21:04| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記