諸天の加護で巨額の借金苦を打開
長引く不況の中で、世間では会社の倒産が相次(あいつ)ぎ、失業者が溢(あふ)れています。
しかし、正法を正しく行じている人は、たとえ厳しい経済苦に見舞われることがあったとしても、妙法の功徳(くどく)力によって、必ず、道が開かれ、解決していくことができるのです。
ここに紹介する体験は、まさに仏法の加護がなければありえなかった、妙法の功徳の実証であります。
東京都 尾坪 克則
私は、十数年前に数人の仲間達とIT関連の会社を設立しました。ところが、不況の影響で苦しい経営状態が続き、じり貧になっていきました。そんな中、私は少しでも会社の状態がよくなるのならと、勧められるままに、顕正会というカルト教団に関わってしまったのです。
しかし、その結果は惨憺(さんたん)たるものでした。会社の状況は良くなるどころか、悪化の一途を辿(たど)って、ついに倒産してしまったのです。その結果、代表取締役であった私は、会社の負債のうち一億六千万円を個人で返済することになりました。とても返せる金額ではありません。巨額の借金に首が回らなくなった私は、やがて、高利貸しにまで手を出して暴力団関係者に軟禁されるなど、どん底の人生となって、ほとんどノイローゼ状態になってしまいました。
その渦中の平成十年、ある縁から、顕正会と決別して、日蓮正宗に入信することができました。そして、真剣に仏道修行に励んでいったところ、思ってもいなかった形で借金問題が解決してしまったのです。
というのは、当時、私は借金を少しでも整理しようと、裁判所での和解の調停をしていました。その過程で、これまで払い過ぎていた利息が、遡(さかのぼ)って返還されることとなり、その結果、返済額が大幅に減額となりました。
また、その頃、教育関係の仕事をしていた兄夫婦が、文部科学省から仕事を請け負うことができて、その制作を私に依頼してくれたため、一千万円もの仕事を前金で受注することができました。
さらに、お金を貸してくれていた個人投資家のうち二人の人から、こちらからお願いしたわけでもないのに、「返してくれなくてよい」と連絡がきたのです。二人とも不治の病にかかっており、余命わずかなので、返済しようという気持ちだけで十分とのことで、合わせて一千五百万円もの借入金が返済不要となったのです。
このような経過で、わずか数ヶ月の間に、一億六千万円の借金が半分の八千万円になってしまったのですから、本当に不思議なことでした。
その頃、私は、一人でコンピューターシステムを制作する仕事を立ち上げておりましたが、借金の返済に追われ、毎日、家にもろくに帰れないほどの多忙さでした。
しかし、先輩方から励まされて、どんなに忙しい中でも朝夕の勤行を根本に、精いっぱい仏道修行に励んでいきました。
そうしたところ、ある会社からインターネットサーバー構築の依頼が舞い込みました。ところが、投資額は最低限に抑えたいという先方の希望があり、取り敢えず実費だけいただいて、制作費については売上の中から一定に割合でいただく、という契約となりました。最初は忙しいばかりで、たいした収入にはならなかったのですが、その仕事が次第に当たりだし、毎月百万、二百万と、継続的に収入が得られるようになっていきました。
その後、平成十五年になって、その会社が、ある大手企業と業務提携することとなり、売上が一気に十倍にも膨らんでしまったのです。
その利益は、当然、私の会社にも反映され、売上から一定の割合で制作費を貰う、という契約に基づいて、それまでの十倍の利益がもたらされるようになり、月々一千万円を超える利益が上がるようになりました。IT不況とまで騒がれる中、それは考えられないでき事でした。
こうして、平成十五年暮れ、ついに負債の全額を完済することができたのです。
一億六千万円という大きな借金を個人で背負ってしまった時は、このような形で解決するなど、予想もできないことでした。全て、この仏法の力によるものと確信しております。