「ペナルティーエリア内でブラジルの選手の足がチ・ドンウォンの顔に当たったのに、ペナルティーキック(PK)と判定されなかった」(ロイター)
「ブラジルのサンドロがキム・ボギョンを妨害したように見えたが、韓国は不運にもPKを得られなかった」(BBC放送)
8日の男子サッカー準決勝、韓国対ブラジル戦を見た外信各社は、釈然としない審判の判定を指摘し、韓国は2回もPKのチャンスを逃して負けたと報じた。
前半10分にブラジルのDFがヘディングシュートを試みたチ・ドンウォンに対し、顔に当たるほど足を危険な高さにまで上げたときと、後半3分にキム・ボギョンがブラジルのペナルティーエリア内でブラジル人選手の足に引っ掛かり倒れたとき、主審はどちらも反則とは判断しなかった。
英紙デーリーテレグラフも「ブラジルのサンドロがキム・ボギョンに対しファウルを犯したとき、韓国は容易にPKを得られたはずだったが、チェコ人審判は競技を続行し、同点の希望はすぐに消えた」と報じている。
また、先に行われた女子サッカー準々決勝の米国-カナダ戦でも審判の判定が問題になっている。カナダが3-2でリードしていた後半33分、ノルウェー人審判はカナダのGKエリン・マクラウドがボールを長く持ち過ぎたとして、米国にペナルティーエリア内で間接フリーキック(FK)を与えた。このFKからのシュートがカナダ人選手の肘に当たったとしてPKになり、米国が同点に追い付いた。試合は米国が4-3の逆転勝利を収めた。
審判がGKに適用した「6秒ルール」には議論を招く素地があった。国際サッカー連盟(FIFA)規定第12条によると、GKは6秒以上ボールを手で持っていてはならないとある。だが、米国メディアも審判の判定を問題視した。米国紙ニューヨーク・タイムズは「この規定は審判の裁量にかかっているが、極端なケースを除き適用されることがない。実際の試合ではGKがボールを手で持つ時間が6秒を超えることも多い」と指摘した。
カナダのGKマクラウドは「私たちは勝利を盗まれたように感じている。審判は明らかに一方に偏っていた」と怒りを爆発させた。
FIFAのスポークスマンは「慣行に基づき、今回の件に関して論評はしない。どちらのケースも審判の決定が最終的なもの」とだけ話している。逆に「FIFAは、審判を中傷したとして、カナダ代表監督・選手に対する懲戒処分を検討している」とAP通信は伝えている。