2007年08月19日

店長スギの古着講座

こんにちわわーい(嬉しい顔)手(パー)スギですexclamation×2連日の猛暑の中、皆さんいかがお過ごしでしょうかexclamation&question本当暑い暑いっていっていたらニュースで40度ってたらーっ(汗)オイオイ手(パー)って感じの毎日ですよねダッシュ(走り出すさま)

さてさて目本日もジーパンについて色々調べ、引用したり、書いたりとしていたら、またしても途中までしかかけませんでしたふらふら

今日は501の歴史の中でXX(ダブルエックス)と言われるタイプについて戦後47年までの流れを講座するッス手(グー)

それでは授業開始ッスひらめき

501の歴史
リーバイス501・・・あまりジーンズに詳しくない人でも耳にしたことありますよね。ジーンズの基本を築きあげたリーバイス501の歴史を時代と共に移り変わる様子を書き綴ってみたいと思います。

1890年初代501 
前講座でも紹介しましたが、主な仕様をもう一度話しておきます。10オンスXXデニムで赤耳と呼ばれるセルビッチ付きで(セルビッチは501ヴィンテージジーンズに欠かせないディテール、1980年代初期まで仕様)、それ以前にも使われていたので生地の変更はなかったのですが、それ以前まで付いてなかったウォッチポケットが付けられ、腰周りからヒップにかけてよりフィット感が得られるようバックヨークが付けられていました。このバックヨークは、当時まだベルトループが付いてなかったジーンズ(まだジーンズと呼ばれてないのですがここからジーンズと呼ばせてもらいます)にとってかなり穿きやすく動きやすい画期的な仕様だったのではないかと思います。ベルトループが付いてないのでウエストはシンチベルト(バックシンチ、バックストラップ、尾錠など呼び名は多数・・)で調節し、サスペンダーで吊って穿いていたようです。当時はサスペンダーで吊って穿くのが当たり前だったようです。バックポケットは右に一つ、で、ここで全体像まとめますと、今日の基本的なジーンズを思い浮かべてください。今日のジーンズの左バックポケットとベルトループがなく、ウエストを調整するためシンチベルトがあり(バック中央のウエストバンドとバックヨークの縫い目の位置)、サスペンダーで吊るためのサスペンダーボタンがウエストバンドに前4つ後2つの計6つ付いた仕様でした。リベットが付いている箇所はフロントポケットとバックポケットとウォッチポケットの入り口、フロントフライの付け根(クロッチリベット、股リベット)。<

1900〜1905年
バックポケットが左にも付き5ポケットとなります。参考資料により00、02、05年と異なるので00〜05年にしました。

1902年
リーバイ・ストラウス死去 これまで10オンスXXデニムの501の他、9オンスデニムの安い価格で販売していたジーンズに201という品番が付きます。

1915〜1929年
1915年これまで使われていたアモスキーグ社の10オンスXXデニム生地からコーンミルズ社の14オンスXXデニム生地に変更。という参考資料もあれば、1922年アモスキーグ社の10オンスXXデニム生地からコーンミルズ社の10オンスXXデニム生地に変更。1929年コーンミルズ社で12.5オンスXXデニムを作り始め501に12.5オンスXXデニムを採用。もう一説は、1915年これまで使われていたアモスキーグ社の10オンスXXデニム生地に加え、コーンミルズ社からも仕入れ始め、1922年仕入れ先をコーンミルズ社一本になる。という参考資料もありました。

1922年
ベルトループが付けられます。しかし、シンチベルトとサスペンダーボタンはそのまま。ジーンズが下がらないようにする機能が3つになります。当時はまだジーンズをサスペンダーで吊って穿くのが当たり前だったようで、新しい機能のベルトループが付けられても、ウエスト調整のシンチベルトやサスペンダーボタンはそのままになっています。

1936年
他社のジーンズと区別化するためバックポケットに赤タブが付けられます。ちなみに、当時は他社のジーンズもバックポケットにリーバイスの象徴とも言えるアーキュエットステッチが施されていました。

1937年
バックポケット入り口の両端に付いていたリベットが隠しリベットになる。リベットが剥き出しのままだと家具や車に寄りかかったとき傷が付くという理由から、リベットが剥き出しにならないようポケットの内側に折り返した部分にリベットを打った。そして、この年1922年にベルトループが付けられてから15年経
ってようやくサスペンダーボタンが外されました。しかし、シンチベルトはそのまま・・・。

1942年(大戦モデル)
この年、第二次世界大戦が始まり、501も大戦モデルと呼ばれ501へと変更になるが、変更理由が別にもあった2つをはなします。1つはシンチベルトが外されます。37年にサスペンダーボタンが外され、ベルトをして穿くのが当たり前になってくると、シンチベルトは邪魔になってきたのでしょうね。22年にベルトループが付けられ、ベルトをして穿いていた人はシンチベルトが邪魔で切っていたようです。もう1つはクロッチリベットの廃止。これは意外に有名な話しで、当時のリーバイスの社長が趣味の釣りに自社のジーンズを穿いて行き、そこでキャンプファイアーを囲んでいるときにクロッチリベットが熱くなり火傷をし、そういった苦情が何件かあったので廃止したとのことです。

大戦モデル(1942〜1946年)
軍の必需産業に認められた501は、軍により仕様の変更指示があり変更されます。その仕様は、リーバイスの象徴とも言えるバ
ックポケットのアーキュエットステッチに使う糸が無駄という理由で廃止するよう指示するもののリーバイスはこれをペンキで抵
抗、ウォッチポケットのリベットが外され他のリベットは銅製から鉄製に変更、フロントのトップボタンやフライを留めるボタンがリーバイスのロゴ入りのものではなく市販のドーナッツボタン(ボタンの中央に穴があるドーナッツ型のボタン)に変更されました。これに生地に対しても変更の指示があったようです。軍側は物資の削減のため生地を薄くするように指示。これにはリーバイスは従うことが出来ず軍を説得したとのこです。リーバイス側は生地を薄くするとジーンズが破れやすくなり逆効果と主張し生地の変更はされませんでした。そしてパッチ、これまでパッチについては触れてきませんでしたが、この年代辺りからパッチの変化も重要な年代判別のディテールとなってきますので、パッチの話しも織り交ぜて進めていきます。このパッチなのですが、1800年代のもから付いており、501が登場してからは二頭の馬がジーンズを引っ張り引き裂こうとしている絵柄(ツーホースマーク)の下に501XXとロットナンバーが表示してあります。501XXというロットナンバーは60年代中期まで表示しているのですが、大戦モデルでは501の頭にSが付きS501XXと表示されています。この「S」にも私が調べた限りでは「simplified(シンプリファイド)簡素化」と「special(シペシャル)特別な」という2説出てきました。どちらも納得のいく「S」なので、深く追求せず大戦モデルのパッチに表示されるロットナンバーはS501XXと覚えておきましょう。

1947年
47年大戦後から60年代中期までのモデルを501XX(通称XXダブルエックス)と呼ばれ、歴代の501の中でももっとも完成度が高いとされる501の時代です。といっても、完成度が高いとされ、現在のレプリカブランドの見本であり目標の501XXは50年代初期から中期のものだそうです。付け加えますが、このモデルだけがXXではなくそれ以前の501も生地はXXです。第二次世界大戦も終わり、501のバックポケットにアーキュエットステッチが戻り、ウォッチポケットにもリベットが戻りました。リーバイスの象徴とも言えるアーキュエットが、大戦後に戻ったときは以前とは違う変化を見せています。アーキュエットのカーブが浅くなり中央のV字部分にステッチが交差し菱形に見える部分が出来ていました。戦前は一本針で上と下を二回に分けて縫われていたアーキュエットステッチが、戦後は二本針を使用して一回で縫われるようになるためである。その他、軍により制限されていたボタンやリベットの受けも元に戻り本来の501の姿を取り戻しました。1942年で話したシンチベルトとクロッチリベットは他の理由もあり外されているので大戦後も戻ることはありませんでした。そして、パッチの表示も「S」がとれ501XXに戻り、これまで見られなかった「Every Garment Guaranteed」という文字が501XXの上に表示されるようになりました。Every arment Guaranteed(エヴリ・ガーメント・ギャランティード)品質保証を示す文字で、「もし破れた場合は新品と交換します」とう宣伝文句で1877年から始まった保証で、この年代以前はフッシャーに書かれていました。この「EveryGarmentGuaranteed」通称「ギャラ入り」と呼ばれているものです。

ひらめき実際、本日紹介したタイプの501はなかなかお目にかかれないものばかりで、本物を見て確かめることもなかなか出来ませんが、ジーンズを深く知っていく上でこれらは大切な歴史ですexclamation×2

では、今日もここまで読んでもらった方、ありがとうございましたexclamation×2



posted by feeet 店員 at 21:02| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記