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芸能
日々番組作りに追われるテレビマンにとって、無視できない組織がBPO(放送倫理・番組向上機構)だ。放送倫理を高め、番組の質を向上させるために、NHKや民放各局の出資によって2003年に作られた第三者機関だが、一方で「過剰な制約を押し付ける監視装置」という声も聞こえてくる。現場はどう考えているのか。2人の現役テレビマン(“お台場A氏”と“汐留B氏”)が、匿名を条件に本音を語った。
お台場A:「局は本当にBPOのことを気にしていますよ。ウチでもBPOの審議入りしないために会議が開かれていて、その議事録が局の人間全員にメールで送られてくる。番組の作り方や、クレームの内容が書かれていて、『ヤラセ、過剰演出はしないように!』と注意を喚起している」
汐留B:「特に最近はすぐにネットの掲示板で騒がれて、『電凸しろ(電話でクレームを入れて突撃しろ)』なんてる視聴者がいる。そしてフォーマットがあるのか、ご丁寧にテレビ局からスポンサー、BPOの電話番号まで転載する。誰かが電話し、BPOも無視できずに連絡してくる。最悪、審議入りです」
――審議入りするとどうなるのか?
お台場A:「BPOには放送倫理検証委員会というものがあり、そこが放送倫理に違反しているかどうかを審議する。ヤラセ、過剰な演出、公序良俗に反していないかなどがチェックされるわけ。ただ、違反認定されても罰則はない。ではなぜ気にするかというと、審議されたというだけで、CMスポンサーが極端に嫌悪感を示すからです。2008年のリーマン・ショック以降、広告出稿が低下したから、上層部や営業部門が敏感なんですよ」
汐留B:「今の日本のテレビ局はスポンサー第一主義。日テレのバラエティ番組『芸能★BANG+』が7月17日に打ち切りになった(※)のは、まさにBPOの審議入り後でした」
※5月4日放送分で、お笑いコンビ「オセロ」の中島知子が占い師と同居していた話題を取り上げ、「オセロ中島騒動 あの占い師がスタジオ登場」などとテロップで散々煽ったが、実際に登場したのは占い師の知人の別の占い師だった。同局には視聴者から多数の苦情が寄せられ、BPOの審議入り。7月17日の放送で番組が打ち切りとなった。
※週刊ポスト2012年8月17・24日号
テレビマン「最近はネット掲示板で電凸しろとすぐ騒がれる」
2012.08.09 07:00