石川県内灘町の小学校で昨年10月、「長女がいじめを受けた」として、父親(53)が同級生の6年生男児を殴ってけがを負わせた事件があり、金沢簡裁(平鍋勝裁判官)は8日、傷害罪に問われた父親に対し、罰金30万円(求刑罰金40万円)の判決を言い渡した。
判決によると、父親は、約1カ月間不登校になった後に通学を再開した長女から「いじめが始まるかもしれないから殴ってほしい」と言われ、10月27日午前8時40分ごろ、小学校の教室で男児の顔を6回ほど殴り、10日間のけがを負わせた。
平鍋裁判官は「娘を助けたいという心情は十分理解できる」としたうえで、父親の行為を「男児やほかの児童に対し精神的に大きな不安と衝撃を与え、保護者や学校関係者にも大きな不安を与えた」と指摘した。