原発事故で捜査開始=刑事告発を受理―検察当局

2012年8月1日 20時53分

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、検察当局は1日、東電幹部や政府関係者に刑事責任があるとした業務上過失致死傷容疑など計5件の告発を受理し、捜査を開始した。事故調査への影響を考慮して受理を保留していたが、先月23日に政府事故調が最終報告を発表したことを受けた。

 告発を受理したのは3地検で、今後、東京地検が中心となり、福島・金沢両地検と連携して関係者の事情聴取などを進めるが、立件は困難なケースが多いとみられる。

 東京地検が受理したのは、勝俣恒久・前東電会長や班目春樹・原子力安全委員会委員長ら26人について、地震・津波対策を怠って事故を発生させた結果、周辺病院の入院患者を死亡させ、住民を被ばくさせたとする業過致死傷容疑▽菅直人前首相ら政府関係者など6人について、1号機格納容器の「ベント」の応急措置をすぐに実施させず、水素爆発により作業員らに傷害を負わせたとする原子炉等規制法違反容疑と業過傷害容疑―の告発など計3件。

 福島地検は東電の旧経営陣らに対する業過致死傷容疑や公害犯罪処罰法違反容疑などの告発を、金沢地検は旧経営陣への業過致死傷容疑の告発を、それぞれ受理した。 

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