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原子力委の勉強会は“議論誘導”8月7日 4時37分
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国の「核燃料サイクル」政策の見直しを巡って、原子力委員会が報告書の原案を原子力を推進する関係者に事前の非公開の勉強会で配っていた問題で、内閣府の検証チームは、「勉強会には見直しの議論に影響を及ぼそうという意図があり、実際に議論を誘導した」とする調査結果をまとめました。
原子力委員会では、小委員会が、ことし5月、「核燃料サイクル」の見直しに関する報告書をまとめる過程で、原子力を推進する経済産業省や文部科学省、それに電力会社などと事前に非公開の勉強会を開き、報告書の原案を配っていたことが分かっています。
この問題で、内閣府の検証チームが6日、調査結果をまとめ、「勉強会には、原子力を推進する関係者が、見直しの議論に影響を及ぼそうという意図があった」と認定しました。
また、シナリオ1つが、勉強会で削除された点に着目し、「原子力の推進に不利になる可能性があったシナリオを削除し、小委員会の議論を誘導した」としています。さらに、シナリオの削除は、原子力委員会を支える事務局が中心的に行ったものだとして、検証チームは会見で「事務局の暴走と言わざるをえない」と批判しました。一方、小委員会の結論への影響については、ほとんどの委員から「影響はなかった」という意見が出されたものの、前提となるシナリオが意図的に取捨選択されていることから、「可能性を完全には否定できない」というあいまいな表現にとどまりました。
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