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2012年8月 7日 (火)

マレーシア、TPPを拒否

2012年8月6日 09:33pm投稿

Azizul Rahman Ismail

newsdesk@thesundaily.com

クアラルンプール(2012年8月6日)

マレーシアは、外国企業の医薬品の特許期間を延長することを狙った太平洋横断戦略的経済連携協定(TPP)には反対だ。

リョウ・チョンライ厚生大臣は、アメリカとマレーシアを含む11ヶ国の間で交渉されている条約は国内の医薬品産業に悪影響をもたらすだろうとと語った。

"我々は特許延長には反対です。条約によれば、ある薬品がアメリカで発売され、やがて三年後にマレーシアで発売されたとすると、特許はアメリカで発売された時点ではなく、マレーシアで発売された時から始まります" リョウ大臣は語っている。 "これは公正ではありません。"

条約は、実質的に、医療を国民が受けにくくするだろうと大臣は強調した。

リョウ大臣は、環境を対象にしたチャリティー・キャンペーン・プロジェクト、トゥルーリー・ラビング・カンパニーによるWATTS(支援を持続可能性に変えるの略)を立ち上げた後、記者団にこれを語ったもの。

TPPは、アジア太平洋地域における経済の更なる自由化を目指す多国間自由貿易条約だ。

ところが、条約は、交渉の秘密性と、外部に漏洩した条約草稿中になる、論議の的となっている多数の条項のため、批判と抗議が起きていると言われている。

漏洩情報を検討した当事者達は、国際通商法が要求するものを越える、攻撃的な知的財産権条項をアメリカが要求していると主張している。

マレーシアの主張の要点は、既存の医薬品特許が、現在の20年間という要求に加えて、更に5年から10年、あるいはそれ以上、延長されてしまうということだ。

特許延長は、ジェネリック医薬品会社が、この期間中、より買い求めやすいジェネリック医薬品を製造することができなくなることを意味する。

リョウ大臣は、企業は、国家政策に対して、政府を訴える権力を与えられるべきではないとも強調した。

条約の下で、投資家は、新たな規制が自分たちの投資に悪影響があることを理由に、政府に補償を要求することが可能なのだ。

太平洋横断戦略的経済連携協定の他の9ヶ国は、ブルネイ、チリ、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリア、ペルー、ベトナム、メキシコとカナダだ。

マレーシアの非政府組織は、曜日のフォーラムで、TPPに関する異義を表明した。

彼らの中には、マレーシアAIDS協議会、マレーシア乳ガン福祉協会と、サード・ワールド・ネットワークがある。

リョウ大臣は、厚生省は病院のエネルギー効率を向上させ、環境によりやさしく、経済的にすべく務めていると補足した。

"マレーシアには28の総合病院があり、電気代だけでも1億1500万マレーシア・リンギット(年間)にのぼります"と大臣は言う。"特に、こうした病院や専門病院の、電球とエアコンをエネルギー効率のより良いものと交換することで、来年には少なくとも10%の節約ができるよう願っています。"

プロジェクトはクラング・ヴァレーで始まり、年末までに、3%の節約が実現できると期待されていると大臣は説明した。

記事原文のurl:www.thesundaily.my/news/456642

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日本の大本営広報部、TPPの実態は一切報道せず、ひたすら、早く参加しろという恫喝ばかり。バスの行き先を確かめずに、乗る馬鹿がどこにいるだろう。

原発の放射能同様、外国との条約による呪縛は、孫子の代よりはるかに長く、祟り続けるだろう。

メダルなどなくとも人は生きられる。現に生きている。しかし、とんでもない条約で、文化を窒息させられては、人は生きられまい。

TPPの実態を全く伝えようとしない大本営広報部、ほとんど、おれおれ詐欺以下の人々としか思えない。犯罪人と呼んでも間違いではないだろう。

足尾鉱毒問題、1901年、今から111年昔の田中正造の文章、言い回しこそ古いが、現在の福島第一原発問題そのままに思える。

足尾鉱毒問題 明治34年9月25日

                             田中正造

世人口を開けば内治外交を云ふ、外交の事固より重し、然れども内治の紊乱恰も無政府より甚だしくして、妄りに外交を云ふ者あらば、これ自ら斃るゝの外なきのみ、足尾鉱毒問題は、関東の中央に起り、世人或はこれを偏小の事件たるが如く看倣すものあり、然れどもその被害の範囲が、我邦の伊豆、安房の両国に比して、殆んど二倍以上の面積を有し、その被害地に住する生民約四十万と称せられ、就中毒流渡良瀬の沿岸に接せる村落に在ては、農民地を奪はれ、漁家魚を奪はれ、楫者水を奪はれ、その他特有の天産を害されて、祖先の遺業漸次廃滅に帰し、一家の生計頓に窒迫に陥り、その毒浪の汎濫するごとに、毒水の被れる禾穀を食し、鉱毒の沈澱せる井水を服し、毒渣の浸染せる弊屋に住し、毒塵の飛散する大気を呼吸する等の禍害は、不知不識の間に身体の営養を害し、顔色憔悴常に蒼白を帯びて虚弱なる者多ければ、また乳汁欠乏して育児に困窮せる婦人さへ数あるに至り、而してその損害を被むる者、ただ彼等窮民に止まらず、国家は年々数十万円の収入を減じ、地方もまた多額の政費を失ひ、その国庫と地方費と町村費の収入損害はそもそも幾千なるやを知らず、却って年々河川破壊のため多額の土木費を支出するに至る、もし窮民個人の損害を精算し、以上の各種損害を合せば、決して軽少のものに非ず、而も尚ほ関東中央の一小出来事として軽々に看過すべきものなるか

田中正造文集(一)鉱毒と政治 岩波文庫 278-279ページ

そこで、原発事故

これまで、様々な報告?が出されている。

誰も頼まないのに、福島原発事故独立検証委員会なる組織による、福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書が刊行された。3/12

主要メンバーの名を見た瞬間、購入意欲が失せたので、全く読んでいない。

津波でなく、地震が事故を引き起こした可能性を否定できないとした画期的な国会事故調査委員会報告書が7/5に出たが、

津波が事故原因だという雰囲気の、政府事故調査委員会報告が、7/23に出された。

さらに、大前研一の『原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書』が7/25に発売されている。

その宣伝文?によれば、

電源1つと冷却源さえあれば、福島第一原発はメルトダウンしなかった。

とある。上手すぎる。新たな原発安全キャンペーンとしか思えない。

そこで、お勧めは、8/5、国会事故調委員・調査員の田中三彦氏と伊東良徳氏の合同講演会。主催者が公開しているものを、YouTubeで見られる。

「津波が原因だ」という東電・政府説に対する強力な反証、是非ご覧いただきたい。ただし、娯楽番組ではないので、かなり忍耐力が必要かも?約二時間?

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