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【陸前高田】被災体験素直に伝え 中学生が明治大調査に協力



 陸前高田市の気仙中の生徒6人は19日、明治大理工学部の都市計画研究室(山本俊哉教授)の東日本大震災に関する聞き取り調査に協力した。昨年3月の発生から約1年2カ月。外部の専門家に被災体験を初めて伝えた。

 山本教授(53)ら2人が生徒1人に約10分間、避難経路や避難時の様子などについて質問。生徒は当時の状況を思い出しながら、丁寧に話した。

 調査は、気仙中PTA(武蔵和敏会長)が協力。生徒の心の傷を配慮し、家族が無事だった生徒のみを対象とした。

 山本教授は、同市気仙町の小中学校3校の児童生徒に犠牲者が出なかったことに着目して調査。「語彙(ごい)は限られ、記憶も途切れているが、素直な言葉で話してくれた」と感謝した。

 村上空さん(3年)は「震災の様子を忘れないため、自分にとってもいい経験だった。少しでも役に立てればうれしい」と話した。

【写真=明治大の研究室の聞き取り調査に協力する気仙中の生徒(左から1人、2人目)】

(2012.5.21)


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