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【大リーグ】

ダル 日本時代に戻します 「別の投手に変わる」発言は撤回

2012年8月8日 紙面から

レッドソックス戦の7回、厳しい表情で汗をぬぐうレンジャーズのダルビッシュ=フェンウェイ・パーク(共同)

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◇レッドソックス9−2レンジャーズ

 【ボストン穐村賢】日本式調整でリセットする!! レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)は6日(日本時間7日)、敵地でのレッドソックス戦に先発登板。6イニング2/3を投げてメジャー移籍後最多、日米を通じても最多タイとなる11安打を許し、6失点で8敗目(11勝)を喫した。7本の二塁打を浴びるのは球団ワースト記録で自身もプロ初めて。3試合連続で6失点以上を喫するなど調子はどん底のようで、前回の登板後に「別の投手に変わらないといけない」と決意した発言をあっさりと撤回。日本時代の調整法に戻すことを宣言し、原点回帰を期す。

 背信の投球を繰り返したダルビッシュが意を決した。これ以上ぶざまな姿を見せるわけにはいかず、毅然(きぜん)とした態度で日本式調整による原点回帰を口にした。

 「別のピッチャーに変わるってのは撤回して、普通に自分らしくいかないといけない。こっちに適応しなきゃいけないっていうのが強すぎ、周りの意見も聞きすぎていた」とこれまでを正直に振り返り、「レンジャーズは日本の時の僕を取ってくれたわけなんで、僕もそこをしっかり貫いていいかな」。裸一貫でやり直すことを誓った。

 球宴後5試合での失点は7、2、6、7、6と振るわず、後半戦の防御率は7・76。前回登板した1日のエンゼルス戦の試合後には「あまり言いたくないが、別の投手にならなければいけないかなと思う」と大幅なモデルチェンジを示唆したが、この日の登板で分かったのが「別の自分」よりも「元の自分」に戻ることだった。

 いきなり結果を出すのはさすがに難しかった。試合前にはメジャーの先発投手が通常ではやらないグラウンド練習に参加するなど日本ハム時代の調整法を取り入れ、いい状態の感覚を呼び戻そうと必死だったが、試合内容は最悪だった。

 3回、1番から始まる打線に3本の二塁打を許して2失点。4回にも1点を失った後、3番ペドロイアには名物左翼フェンス「グリーンモンスター」の上段に直撃する、この日2本目の二塁打を打たれた。今季最多の123球を投げ、メジャー移籍後最多の被安打11。二塁打7本は球団ワースト記録というおまけ付きで「打ち取った当たりがヒットになったり、全体的にうまくいっていない部分が多い。フラストレーションがたまります」と悔しさを必死でかみ殺した。

 その一方で気持ちの変化も口にした。これまでの自分の胸の内をさらけだし、「前回までは弱気になってる部分もあったけど、今日は俺の球を打ってみろって気持ちでいけた。また一からやっていきたい」と話した。

 メジャーの調整法との決別を宣言するなど、負け試合でこれだけのたんかを切ったからには同じ過ちは許されない。さらなる真価が問われる。

 

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