野村がリーマンの欧州と日本含むアジア部門の買収提案
[東京 22日 ロイター] 野村ホールディングス(8604.T: 株価, ニュース, レポート)が、経営破たんした米リーマン・ブラザーズLEHMQ.PKの欧州部門に加え、日本も含めたアジア部門も買収する方針を固めたことが22日、明らかになった。
野村はリーマンに対してすでに買収を提案し、具体的な条件も提示した。関係筋は「野村の提案が最も条件がよく(アジア欧州の双方で)有力だ」と述べ、優勢な状況という。野村は海外での業務拡大を目指す。
複数の関係筋によると、野村は20日に幹部をリーマンのアジアの拠点である香港に派遣し、スポンサーになる用意があるとの意向を伝えた。株式部門と投資銀行部門の買収を提案した。債券部門は負債が付随すため買収対象に含まれていない。リーマンのアジア部門の買収には、英銀大手バークレイズ(BARC.L: 株価, 企業情報, レポート)のほかに、英スタンダード・チャータード銀行(STAN.L: 株価, 企業情報, レポート)、韓国サムスン証券(016360.KS: 株価, 企業情報, レポート)も関心を示している。バークレイズは株式部門、投資銀行部門、債券部門の3部門すべての買収提案を行っている模様だ。ただ、関係筋は「総合的には野村の提案がもっとも条件がいい」として、野村が優勢になっているとしている。
アジアの買収提案には日本も含まれているが、主眼は香港を中心とした中国やインドなどの業務と見られる。アジアで業務の拡大を目指している野村は、アセットマネジメント業務では商品開発力の向上や販売網の確保が進んでいるものの、投資銀行部門では欧米の金融機関が先行している。これまでもベトナムやインドの現地金融機関と資本業務提携の交渉をしたものの、不調に終わっている。
野村の渡部賢一社長は、信用収縮を背景に欧米の金融機関の業績が低迷し事業縮小期に入った局面を、拡大のチャンスととらえ、人材の獲得や買収に前向きな方針を示していた。今年春には約6000億円を調達し、こうした買収に備えてきた。
野村はアジア部門の買収とは別に、欧州部門の買収提案も行った。野村は今回のアジア部門と欧州部門の買収について、それぞれ個別に交渉を進めている。
(ロイターニュース 布施 太郎記者、江本 恵美記者)
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