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工場長 ホットライン

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工場長の基板研修 プリント基板製造設備・工程

ここではプリント基板の製造設備・製造工程を工程の順番に沿って工場長が解説。
製造工程を理解してはじめて、正確なプリント基板の設計が可能になります。 
みっちり工場長の指導を受けてください。

プリント基板製造工程

基板製造の前に、設計・編集・作画作業を行います。(基板のデザインルールを決定、及び回路をレイアウト)そのレイアウトに基づき、穴・パターン・レジスト・シルク・外形用と各工程に必要なフィルムを作画します。

  • 1.材料を切断

    規定のワークサイズ寸法に切断します。


    切断された材料

  • 2.露光・現像処理

    研磨した基板にドライフィルムをラミネートします。

    基板断面 ドライフィルムラミネート後

    クリーンルーム内にての安全作業
    ゴミ・ほこり等が基板に付着しないように充分注意し作業実施。

    クリーンルームの様子 作業台

  • 3.現像

    内層パターンを焼付けします。

    現像装置

  • 4.エッチング

    内層パターン部以外を剥離します。

    基板断面 エッチング後

    エッチング装置

  • 5.光学式外観検査

    コンピュータ画像検査によって良否を判定します。


    内層パターンデータとの比較検査。

    データと基板との比較検査の様子
    データと基板との比較検査

    AOI検査機装置
    AOI検査機(内層パターン)

  • 6.積層プレス成形

    内層板と外層材をプレス機にて積層します。

    基板断面 積層プレス成形後

    多層プレス機
    多層プレス機

  • 7.スルーホール穴あけ

    ドリル機にて穴あけ加工。


    穴あけデータに基づき作業実施。

    基板断面 穴あけ加工後

    穴あけ加工装置

  • 8.パネルめっき

    スルーホール及びパネル全面にめっきを付けます。

    基板断面 めっき後

    パネルめっきライン

  • 9.ドライフィルム貼付け

    内層パターンと同様に形成。

    基板断面 ドライフィルム貼付け後

  • 10.現像

    外層パターンを焼付けします。

    現像装置

  • 11.エッチング

    外層パターン部以外を剥離します。

    基板断面 エッチング後

    エッチング装置

  • 12.ソルダーレジスト形成

    液状レジストを霧状で塗布する。

    データと基板との比較検査の様子
    レジスト塗布

    スプレーコーター
    スプレーコーター

  • 13.シルク印刷

    シルク文字を印刷します。


    文字ズレ・カスレに注意。

    シルク印刷装置

  • 14.表面処理

    耐熱フラックス
    鉛フリー半田レベラー、
    半田レベラー、金フラッシュなどの
    表面処理を行います。

    データと基板との比較検査の様子
    表面処理

    フラックス処理装置
    フラックス処理

  • 15.外形加工

    作業サイズから製品サイズに加工します。
    Vカット処理など。

    外形ルーター加工機
    外形ルーター加工機

    Vカット装置
    Vカット

  • 16.導通検査

    フライングチェッカー(試作・小ロット)
    専用チェッカー   (量作)

    デフライングチェッカー装置
    フライングチェッカー

    専用チェッカー装置
    専用チェッカー

  • 17.外観検査(目視)

    キズ、シルクズレなどの検査をおこないます。

    外観検査(目視)様子

    外観検査時 不具合例

    表面キズ
    レジストたまり
    穴ズレ
    ランド剥がれ
  • 18.出荷

    梱包・出荷

    外観検査(目視)様子

  • 基板の取り数

    基板製造は、基材メーカーより銅張積層板を購入しそれを基に製造します。
    銅張積層板は2種類有り、1020×1020(定尺板)と1220×1020(長尺板)が有ります。
    製造メーカーは、この材料を自社の製造設備に合うよう切断し製造します。

    ワークサイズの寸法例を以下に示します。

    材料寸法 4分割 6分割 8分割 9分割 12分割
    1020×1020 510×510 510×340 510×255 340×340 340×255
    1220×1020 650×510 510×406 510×305 406×340 340×305


    製造メーカーごとに、設備によりワークサイズが違います。
    A社では4枚製作可能でも、B社では2枚しか製造出来ないことが有ります。
    製造メーカーにより基板単価に差が出るのは、このことが要因の一番です。

    基板設計に於いて、ワークサイズを考慮するのと、もう一つは加工しろを考慮しなければなりません。
    一般的な加工しろは、
    4層板まではa=10mm b=5mm 6層以上はa=15mm b=5mmです。
    すなわち、ワークサイズ510×340の基板では、製品の寸法は6層板の場合
    237.5mm×152.5mmが経済寸法です。

    それらを考慮し基板サイズを決定すれば、低価格の基板が作成できます。

    ワークサイズ