バナナ:果物消費量、日本一 秘密探る
2012年08月07日
東さんによると、青めバナナは大腸まで届く食物繊維を豊富に含み、腸内の善玉菌の活動を活発にするため、便秘解消が期待できる。腸内環境が改善してカルシウム吸収率の向上も期待でき、高齢者にもお勧めだという。
甘みと食感のバランスがあって人気の黄色バナナは、たんぱく質の代謝に必要なビタミンB6が、他の果物より突出して多く含まれる。皮膚を作るのに必要なビタミンB2などもバランスよく含まれており、美容効果が期待できる。
「シュガースポット」と呼ばれる斑点が浮いた茶色バナナは、細胞膜の構成成分でもあるリン脂質を多く含み、胃粘膜保護が期待できる。マウスを使った実験では、免疫力を高める物質が増えるという結果も出ている。
「バナナを熟し具合に応じて毎日食べると、穏やかな健康効果が期待できます」と、東さんは説明する。
バナナは運動時の栄養補給や夏ばて対策にも最適だ。ブドウ糖など即効性のある糖分が豊富に含まれるほか、筋肉のけいれんを防ぐカリウムなどのミネラル、必須アミノ酸も豊富に含むためだ。東さんは「マラソンなどでバナナを食べるのは実に合理的。栄養素を食べ物から取る姿勢も大切です」と語る。