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【大リーグ】

イチロー、12試合連続安打 ヤ軍デビュー戦から継続は球団タイ記録

2012年8月7日 紙面から

◇ヤンキース6−2マリナーズ

 【ニューヨーク穐村賢】本日も“イチ日イチ善”ならぬ1安打−。ヤンキースのイチロー外野手(38)は5日(日本時間6日)、本拠地でのマリナーズ戦に7番左翼で先発出場、3打数1安打で連続試合安打記録を「12」に伸ばした。ヤ軍デビュー戦からの12試合連続安打は、1988年のドン・スラウト捕手に並ぶ球団タイ記録だが、スラウトは5試合でマルチ(複数安打)だった。ヒットが出ないよりは出た方がいいが、1試合1本ずつで12試合連続はもはや珍記録。多くの偉業に“珍”まで加え、イチローの記録と歩む野球人生が続く。

 3打席無安打で巡ってきた7回の第4打席。カウント0−1の2球目、左腕ペレスの内角スライダーを中堅に力なく打ち上げ、ヤ軍デビュー戦(7月23日)から続けてきた連続試合安打もついに途切れたかと思われた瞬間、イチローにデーゲームならではの“後光”が差した。打球と太陽光が重なり、その行方を見失ったサウンダース中堅手が落球、二塁打としてしまったのだ。

 「最後のあれね。そりゃヒットにはなってほしいですよ。でも外野手の気持ちもよく分かるし、サウンダースは僕の元チームメートだから。気の毒。嫌だからね。外野手としては」

 自らも3回の左翼守備でシーガーの似たような飛球を処理していた。やはり一時、打球を見失ったが、半身になって打球を見る角度を変えるなど、2010年まで10年連続ゴールドグラブの名手ならではのテクニックと意地で、最後は体勢を崩し、倒れ込みながら捕球してみせた。その難しさは身に染みて知っているだけに手放しには喜べなかった。

 ただ、ヒットはヒット。この日も際どく“イチ”安打で、連続試合安打記録を12に伸ばしてみせた。ヤ軍デビュー戦から12試合連続安打はスラウトに並ぶ球団タイ記録というおまけ付き。偶然とはいえ、全て1安打でつなぐあたりはもう珍記録以外の何ものでもない。

 元同僚のアシストありの“快挙”に「球団タイ記録? そうっすか。どうでもいいですけどね。ま、どうでもいいわ」と苦笑い半分だったが、ヒットが出るのに越したことはない。気分が悪いはずもなかった。

 本拠地で9連戦をこなし「西(海岸)の時間だった体のリズムが東(同)の時間に慣れてきたのが大きい」。伝統のピンストライプのユニホームも板についてきた。“珍”要素も含みつつ、イチローの記録集がヤ軍球団新の項目で今後さらに分厚くなる。

 

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