日米:在留・出入国管理 国籍「台湾」記入OK
毎日新聞 2012年08月06日 19時06分(最終更新 08月06日 19時30分)
【台北・大谷麻由美】日本の在留管理や米国の出入国管理で、国籍として台湾人に記入を義務づけてきた「中国」に代わって「台湾」と明記することが認められるようになり、台湾社会で歓迎の声が上がっている。
日米など世界の主要国は台湾と外交関係がないため、「中国」と書けば「中華人民共和国」を指すことになる。主権問題で中国と立場の異なる台湾の人々は「中国」と記入することへの不満が大きかった。
日本では、これまで在日台湾人は外国人登録証の国籍欄で「中国」「中国(台湾)」と記入するよう求められてきた。法務省入国管理局によると、先月9日に新制度が施行され、新しい在留カードは「国籍・地域」欄に変更したことから「台湾」と明記できるようになった。
一方、米民主党のホームページによると、米国では台湾人が訪米する際、出入国記録カードと米電子渡航認証システムの国籍欄に「中国(台湾)」と記入することを義務づけていたが、最近「台湾」という記入だけで認めるようになった。米下院外交委員会のバーマン議員(民主党)が6月19日に米税関国境警備局に問い合わせた文書に対して、同局が先月17日、今後の対応として文書で回答した。