【コラム】

コンサル直伝 - IT業界"裏"講座

6 Windowsに弱いIT技術者2

    吉澤準特  [2012/08/06]

    前回に引き続き、Windowsが苦手なIT技術者についてお話します。

    UNIXをメインで使っている人はWindowsへの習熟が足りないという話をしましたが、具体的にどれくらいのものなのか、私の知り合いを例に挙げてみましょう。

    Alt + Tabを知らない

    Windowsを使い慣れている人なら複数のウインドウを開きながら作業することも多いでしょう。そんなとき、普通は「Alt + Tab」キーを押して切り替えを行います。選択可能なウインドウがポップアップで表示され、瞬時に選ぶことができるので重宝します。

    ところが、その知り合いは当然そのコマンドを知りませんから、いちいちタスクバーから目的のウインドウを選択しているんです。しかも、開発が佳境に入っている時期だったので、一度に30ウインドウくらい開いていた中から、目的のウインドウをちまちまと探すんですよ。1回ウインドウを切り替えるのに平均30秒かかっていました。

    エディタはvi

    皆さんはどんなエディタを使いますか? Windowsに標準で付属しているメモ帳やそれに似た使い勝手の秀丸エディタ、エムエディタ等を使う人は非常に多いですが、その知り合いが使っていたのはWindows版の「vi」でした。

    viというのはUNIX系のOSには標準でついてくるエディタですが、このエディタは行単位で処理を行うので、秀丸などしか使ったことのない人にはまず使いこなせない代物です。

    例えば、文章の途中に文字を入力するとき、普通のエディタならば矢印キーで場所を移動し、そのまま文字を入力するだけです。

    ところがviでは、E、C、S、Fキーが上下左右に動かすためのものであり、文字入力したい場所まで移動したら、Iキーを押して文字挿入モードに切り替え、そこで初めて文字入力が行えるのです。ほかの行に移りたい場合は、ESCキーを押して挿入モードから抜け出さなければなりません。

    ですから、ごく普通のPCをあてがっても、Windowsスタンダードのメモ帳でさえ、コピーやペースト、アンドゥ(やり直し)という基本的なショートカットが使えないので、普通の人が半日で終わる作業が1日以上かかったりしました。

    ※彼の名誉のために言っておきますが、UNIX環境で作業をさせたら、非常に優秀な技術者です。

    Windows使いから見れば笑える話ですが、そんなあなたも人のことを笑っている場合ではありませんよ。

    以前、読者の方から指摘がありましたが、OA機器を使いこなせないIT技術者はまだまだ多いと聞きます。たとえば、こんな人はあなたのまわりにいませんか?

    ・ファックスで複数送信できない人、

    ・ビジネスホンで他部署への電話転送ができない人

    ・シュレッダーの使い方がよくわかっていない人

    プログラミングのスペシャリストがファックスの使い方をアルバイトの人から教えてもらっている姿は滑稽です。自分はよくわからないから……そんな理由で覚えることを放棄していませんか?

    OA機器はどこの会社にも必ず置いてあります。社会人として、このような基本的なOA機器の使い方は覚えておきましょう。覚えておくと、転職したときにちょっと役に立ちますよ?

    著者紹介

    吉澤準特 (ヨシザワジュントク)

    外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。

    筆者ブログ「IT業界の裏話」

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    この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。

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