ユーザの多くに、上記の撮影速度と露出時間の関係を理解されないケースがよく見受けられます。1枚の画像を得るには、撮像面に光を一定量入射させなければなりません。一般のCCDカメラは、30コマ/秒で画像を取り込み、その時の露光時間は1/30秒です。また、CCD素子やCMOS素子を使った高速度ビデオカメラの露出時間においても、通常のビデオカメラと同じで撮影速度の1枚分、つまり1/撮影速度が露出時間となります。これよりも短い露光時間がほしい場合は、電子シャッターやメカニカルシャッターを用いて短時間露光を行っています。
映画用のカメラは、24コマ/秒で撮影され、露光時間は、その半分の1/48秒が一般的です。高速度フィルムカメラは撮影間隔の1/5の露光時間(1,000コマ/秒なら1/5,000秒)が一般的です。フィルムを用いたカメラは、フィルムを送る機構部が入っていますから、CCDカメラのように全ての時間を露出に割り当てることができません。従って、撮影速度の時間の半分や、4/5の時間をそうしたフィルムの移送に割り当てているのです。
(2001.02.26記)