東電テレビ会議映像公開 大半が「未公開」、政権批判シーンも
東京電力は6日午後、福島第1原発事故直後の緊迫の動きを記録した映像を公開した。
しかし、公開されたテレビ会議の映像はごく一部で、大半は、本店にある端末でのみ閲覧が可能となっている。
録音や録画ができないなど、さまざまな規制がかけられている。
放送できないシーンでは、東京電力の武黒フェロー(当時)が、1号機で水素爆発が発生した3月12日に、当時の菅首相について、「『イラ菅』という言葉があるけど、とにかくよく怒るんだよね」と述べたり、民主党政権を批判するシーンもあった。
このほかに、首相官邸が事故への対応に注文をつけていることがうかがえるシーンや、当時、水素爆発を避けるために、ヘリコプターを使って建屋の天井を破壊することを検討するやり取りなどがあった。
これらの当時の生々しいやり取りは、事故の記録を残す意味で、とても重要な資料とみられる。
今回の公開は規制が多く、真の公開とはいえず、あらためて東京電力には、情報公開の姿勢が問われている。