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できごと
【from社会部】「反対」一色ではなかった オスプレイ陸揚げの岩国
米海兵隊の垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」の米軍岩国基地(山口県岩国市)への陸揚げを7月22、23日、現地で取材した。それまでの報道は、各地で起こった墜落事故などを取り上げ、安全性を疑問視する記事がほとんど。陸揚げは「民意無視」だとするものが大半だった。ただ、ニュースで見る限り、オスプレイとは無関係とみられる団体のぼりや横断幕も見えていた。搬入を迎えた岩国の実態はどうなのか、気になっていた。
最初に取材したのは新岩国駅のタクシー運転手。「不安といえば不安」としながらも「安保関係もあり陸揚げは仕方ない。尖閣諸島の問題もあるしね」と冷静な反応。前日までに「予習」していた内容と違い、とても新鮮に感じられた。
その後、約1100人(主催者発表)が参加した反対集会などを取材。「オスプレイは『未亡人製造機』」といった過激な言葉が飛び交うなど、搬入に反対するボルテージは最高潮になっていた。
そして23日の陸揚げ。混乱もなく粛々と行われたが、基地対岸には反対する各地の市民団体が駆けつけ、早朝からシュプレヒコールで力強く抗議。広島市から参加した男性は「オスプレイも日米同盟もいらない」と語気を強めた。
ところが、こうした「活動」の外では様相が違った。夜の岩国の街で話を聞いたところ、飲み会帰りという男子大学生は「実は関心がない」と打ち明けた。また、別の男子大学生は「怖いとは思うけど(米軍に)断れるわけがない」と話した。
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