王道対極道だ。大日本プロレスの怪力男・関本大介(31=写真)が、3冠挑戦をブチ上げた。ノアの3冠ヘビー級王者・秋山準(41)に「王道の本流」と尊敬の念を抱く関本は、夢の3冠初挑戦を希望。実現すれば故ジャイアント馬場さんの直系王者と、グレート小鹿の愛弟子が激突する“代理戦争”となる。
礼儀正しい男らしい意思表示だった。「全日本に参戦している以上、やはり3冠のベルトに挑戦したいという気持ちは強いです。秋山さんはサラブレッドで、まさに王道の本流。自分は支流で師匠は極道…。ぜひ胸をお借りしたい」と関本は大胸筋をピクつかせながら緊張した表情で語った。
専修大出身の秋山は、馬場さんが自らスカウトに動き、デビュー戦は小橋健太(当時)という破格の扱いだった。一方の関本は、明徳義塾高野球部出身ながらも、プロレスでは小鹿の指導の下、ゼロからのスタートを切った。師匠が“世界の16文”と“極道”というこの格差も、怪力男の発奮材料になる。
「投げも寝技もすごい。そんな人に触れた時、自分がどう化学反応を起こすのか、想像しただけで胸が高ぶります」と関本は続けた。アジアタッグを2度戴冠し合計8度防衛。昨年は最優秀タッグ賞にも輝いており、挑戦者としては十分な実績も積んでいる。小鹿も届かなかったPWF、インタ、UNのベルトに挑めば師匠超えも果たせる。
もちろんクリアすべき問題は多い。
秋山は8・26大田区総合体育館大会で船木誠勝の挑戦を受ける。難敵だけに王者が勝てる保証はない。そして関本は現在、ゼロワン「火祭り」に参戦中。「優勝することが自分の責任だと思います。外敵に2連覇されたら悔しいでしょうね」と、くしくも“外敵王者”秋山のようなセリフでゼロワン勢にV宣言を叩きつけた。