金正恩氏夫人０２年に来日していた　少年芸術団の一員として　

０２年に来日していることが分かった李雪主氏（聯合＝共同） Photo By 共同

　北朝鮮の金正恩第１書記の夫人、李雪主（リソルジュ）氏が２００２年、福岡市で開催された「ユネスコ東アジア子ども芸術祭」に参加するために来日していたことが５日、非政府組織（ＮＧＯ）「救え！北朝鮮の民衆／緊急行動ネットワーク」（ＲＥＮＫ）への取材で分かった。

　ＲＥＮＫの李英和代表（関西大教授）によると、当時１２歳だった李雪主氏は１９人の少年芸術団の一員として同年７月３１日に飛行機で福岡入りし、８月１〜３日に開催された芸術祭で歌劇や音楽演奏を披露した。

　当時の名簿には発音が同じ「李雪珠」という名前が記載されており、生年月日は１９８９年９月２８日で当時１２歳だった。所属は芸術の英才教育が施されている平壌の金星第２高等中学校だった。０５年には韓国で開催されたアジア陸上選手権に、「喜び組」と呼ばれた北朝鮮の美人応援団の１人として参加している。

　李代表は「（来日の）約１カ月後に小泉純一郎元首相の訪朝を控えており、（李雪主氏を含めた少年芸術団は）広告塔の意味があったのではないか」と分析している。芸術祭は日本や韓国、中国など６カ国・地域から約１９０人の子供が参加し、伝統舞踊や合唱を披露。少年芸術団が来日したのは１５年ぶりだった。

　李雪主氏は金正恩第１書記と寄り添って視察などをする姿が、たびたび報道されている。