20普連 然別で初の実弾射撃
協同転地演習、13年ぶり 車両163両、人員546人 北海道へ

機動訓練で八戸港からフェリーに乗船する20普連の車両(6月29日)

81ミリ迫撃砲の錬成射撃に臨む20普連の隊員(7月6日、然別演習場で)

小銃小隊戦闘射撃訓練で的を狙い実弾射撃する隊員(7月6日、然別演習場で)
【20普連=神町】平成11年以来、13年ぶりの協同転地演習に臨んでいる20普連(連隊長・西村和己1佐)は、6月29日から7月1日にかけ、3個悌隊に分かれて神町駐屯地を出発、第一段階である長距離機動訓練を行った。
長距離機動訓練は他方面区への災害派遣等を想定し、移動・休止・給油要領の習得を目的とするもので、連隊は岩手、八戸の両駐屯地を経由して北海道を目指し、第1悌隊は7月1日、矢臼別演習場に到着した。
第1悌隊の誘導で、翌2日に第2悌隊、3日に第3悌隊が次々と同演習場に到着。車両163両、人員546人が、フェリーを含む往路総距離1115キロを無事に達成した。
3日は連隊長による宿営地視察のほか、7月1日付昇任者の申告、階級章の授与が行われた。
調整に携わった連隊本部第4科車両幹部の本間博美2尉は、「無事到着できたのは隊員一人ひとりの安全意識の高さによるもの。今後は演習間と復路においても安全意識を忘れず無事故で帰隊したい」と話していた。
続いて連隊は4日から10日まで、協同転地演習の一環として然別演習場で81ミリ迫撃砲錬成射撃と小銃小隊戦闘射撃の各訓練を行った。連隊が然別演習場で実弾射撃を行うのは初めて。
射撃部隊は4日に矢臼別演習場から然別演習場に移動。宿営準備と訓練地域の偵察の後、5日の諸準備を経て実弾射撃訓練に臨んだ。
射撃部隊の第1中隊(中隊長・池田靖彦3佐)、第2中隊(迫撃砲小隊長・佐藤幸次3尉、小銃小隊長・菊地茂曹長)、第3中隊(中隊長・高橋真純1尉)、第4中隊(中隊長・矢萩 孝幸3佐)は、6日から9日まで、各中隊長が射場指揮官となり、実弾射撃訓練を行った。
迫撃砲錬成射撃では、射撃陣地の土質が軟弱だったため射撃間に補備修正しながら射撃を実施。また、不順な天候の中で夜間射撃も実施した。
小銃小隊戦闘射撃では、各射手は小隊長、分隊長の命令号令に従い、射距離300メートルの位置から迅速かつ正確な「射撃と運動」を実践しながら逐次、射撃線まで前進し、突撃射撃をもって状況を終了した。
連隊は各射撃とも所望の成果を収め、然別演習場を後にした。