名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(31)が5日、さらなるゴールラッシュを予告した。FWとして出場した4日のJ120節神戸戦(瑞穂陸)ではDF登録選手としてはJリーグ初となる4得点の大活躍。「今度はドリブルで攻めるよ」と“急造FW”は貪欲にゴールを目指す。
頭で、右足で、左足で本職のFW顔負けの多彩なパターンで4ゴールを量産した“闘莉王劇場”から一夜明け。軽めに体を動かした「背番号4」は心地よい疲労感を味わっていた。「体はあちこち痛い。顔もけられたしね。昨日は結構走ったよ」と笑顔を浮かべた。
今季最多の5点を奪った大勝劇の主役が闘莉王なら、シナリオを描いたのも闘莉王だった。試合開始直前の円陣で、闘莉王は熱弁した。「しっかり守りを固め、カウンターを狙おう」。7月28日には最下位札幌に2失点して敗北。守備の乱れを正すのが急務だった。
闘莉王が示したカウンター狙い。これが神戸には効果的だった。5得点のうち4点は相手ボールを奪った後の速攻から。MF小川は「切り替えが速かったし、守ってカウンターがうまくいった」と振り返った。
ピッチ内では“監督”の役割も果たす闘莉王。故障中のFWケネディは復帰までもう少し時間がかかりそうで、8日のナビスコカップ準々決勝、11日のJ121節と続く清水との連戦でも引き続きFWとして起用されそう。
「今度はドリブルで攻めるよ。まだ1対1で仕掛けてないからね」。新境地を開拓したストライカー・闘莉王が、先頭に立ってチームを引っ張る。
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