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【大リーグ】

チェン またも快投で10勝目 台湾出身投手1年目で2桁勝利は初

2012年8月6日 紙面から

◇オリオールズ4−0レイズ

 オリオールズの台湾出身左腕チェン・ウェイン(27)=前中日=が4日(日本時間5日)、敵地セントピーターズバーグでのレイズ戦に先発登板。7イニングを5安打無失点で10勝目(6敗)を挙げた。台湾出身投手がメジャー1年目で10勝に到達するのは初めて。12三振を奪った前回登板(7月29日のアスレチックス戦)とは対照的に打たせて取る投球が光った。チームもレイズと並んでア・リーグ東地区2位に再浮上。1.5ゲーム差以内に5球団がひしめくワイルドカード争いに踏みとどまった。

 チェンがチームの大黒柱に成長した。最後の打者を空振り三振に仕留めたのがちょうど100球目。危なげなく、堂々と先発マウンドを務め上げ、余力を残して救援につなぎ、10勝の大台に乗せた。

 地元紙ボルティモアサンなどによると「前回はたくさん三振を取れたが、大事なのは球数を抑えて早めに勝負していくこと」。4回には1死から連打されたが、ペーニャを150キロの速球で空振り三振に仕留め、ロドリゲスを捕邪飛に打ち取った。5、6回も得点圏に走者を許しながら、早めに勝負を挑んでピンチをしのいだ。

 台湾出身投手では初となるメジャー1年目での2桁勝利を挙げた。かつて名門ヤンキースでエースも張った王建民(32)=現ナショナルズ=もメジャー2、3年目に連続で19勝を挙げたが、1年目の2005年は8勝止まりだった。チェンは前回登板(7月29日)のアスレチックス戦でも台湾出身者で最多の12三振を奪い、王が07年に記録した1試合10奪三振の最多記録を破った。

 球宴明けの5試合は3勝1敗、防御率1・95と抜群の安定感を誇る。開幕からしばらくは走者がいない場面ではノーワインドアップで投げていたが、現在は正面を向いてサイン交換した後にセットポジションで投げるスタイルにスイッチ。無駄のない滑らかなフォームのおかげで最後まで球威は落ちず、7回にこの日最速タイの151キロを刻んだ。

 ショーウォルター監督は「2試合で3ボールまでいったのが5度だけ。投球のクオリティーも非常に高い」と大絶賛した。

 チームは地区2位のレイズに同率で並び、2枠をかけたワイルドカード争いでも4位タイに浮上。中日時代に培ったファイティングスピリットでプレーオフ進出に望みをつなぐ。

 

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