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広島 67年目の「原爆の日」
8月6日 6時14分

広島 67年目の「原爆の日」
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広島は6日、原爆投下から67年となる「原爆の日」を迎えました。広島市の松井一実市長は、6日発表する平和宣言で、東京電力福島第一原子力発電所の事故に言及し、国に対して市民の暮らしと安全を守るエネルギー政策を一刻も早く確立するよう求めることにしています。

平和記念式典が行われる広島市の平和公園には夜明け前から原爆で亡くなった人の遺族などが訪れ、原爆慰霊碑の前などで祈りをささげています。
原爆で弟を亡くしたという86歳の被爆者の女性は「今でも、『助けて』という弟の叫び声を聞きながら助けることができず、逃げるのが精いっぱいだったあの日のことを思い出します。あの恐ろしさは決して忘れてはいけないと思います」と話していました。
広島市の91歳の男性は「毎年、けさの静かな時間に祈りに来ています。多くの犠牲の下に今の日本があるので、このまま平和であってほしいと死ぬまで祈り続けます」と話していました。
平和記念式典は、野田総理大臣も参列して午前8時から行われ、この1年間に亡くなった人や新たに死亡が確認された人、5729人の名前が書き加えられた28万959人の原爆死没者名簿が原爆慰霊碑に納められます。そして、原爆が投下された午前8時15分に、参列した全員で黙とうをささげます。
広島市の松井市長は、式典で発表する平和宣言で、福島第一原発の事故に言及したうえで、国に対し、市民の暮らしと安全を守るエネルギー政策を一刻も早く確立するよう求めることにしています。また、広島と長崎の思いを共有し、核兵器廃絶に向けたリーダーシップを一層発揮するよう訴えます。さらに、原爆投下直後の広島市で放射性物質を含むいわゆる「黒い雨」が降ったと国が認め、援護の対象とする地域を広げるよう求めることにしています。
被爆から67年。広島では6日の一日、核兵器廃絶などを願うさまざまな催しが行われ、平和への誓いを新たにします。

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