【ロンドン五輪】
杉本 見苦しい銀
【スポーツ】
デブが8分間突っ立っていただけ
返されてもいい。その結果、負けても仕方がない。もっと自分から技を仕掛けて最後まで勝負して欲しかった。
柔道女子78キロ超級で銀メダルを獲得した杉本美香(27)。結果だけ見れば、旗判定までもつれた末の惜しい銀メダルだが、決勝はモヤモヤした気持ちが残る“見苦しい”戦いぶりだった。
初戦、準々決勝は気合を表に出し、胸のすくような一本勝ちを連発。準決勝も最後まで攻め続けて完勝した。もう一方の準決勝では、これまで誰も勝てなかった最大のライバル、トウ文(中国)が敗退し、金メダルへの期待が高まっていた。
だが、決勝の杉本は人が変わったかのように消極的だった。返し技を狙うオルティス(キューバ)におじけづいて効果的な技を繰り出せない。しっかり組んでもあと一歩が踏み出せず、最後まで攻め切ることができなかった。
「78キロ超級はトウ文が圧倒的な強さを誇っていた。これまで一度も勝てていない杉本は打倒トウ文に照準を絞り、徹底的に対策を練って五輪に臨みました。そのトウ文が準決勝でまさかの敗退を喫し、金メダルが見えた。オルティスには過去に何度も勝っているし、挑戦者として泥臭く攻め続ける気持ちが消えてしまった」(柔道担当記者)
杉本は「終わった瞬間はモヤモヤした感じだった。勝ちたい気持ちは最後まであった」と悔しがり、園田隆二柔道女子監督は「もうちょっと踏ん張って欲しかった。弱気の美香になった」と苦虫を噛み潰した。
悔いだらけの銀メダルだ。
▽女子78キロ超級2回戦
杉本美香 <払い腰51 秒> ブランコ(ベネズエラ)
▽準々決勝
杉本美香 <払い腰48秒> アウテマン(ブラジル)
▽準決勝
杉本美香 <優勢> ブライアント(英国)
▽決勝
オルティス(キューバ) <優勢 延長> 杉本美香