小沢元代表公判:苦悩の末に控訴 指定弁護士3人会見
毎日新聞 2012年05月09日 21時38分(最終更新 05月09日 23時21分)
政界実力者に対する法廷での「黒白」決着は次の舞台に持ち越された。検察審査会の議決で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)への無罪判決を不服として検察官役の指定弁護士が9日控訴し、審理は2審に移る。苦悩の末に「職責」を判断理由に挙げた指定弁護士に対し、元代表の弁護人は被告の人権を理由に「違和感がある」と反発。元代表本人は記者会見は開かず、文書で「理解に苦しむ」とコメントするにとどまった。【島田信幸、山田奈緒、吉住遊】
「考えあぐねたが、控訴することが職責を果たすことだと判断した。裁判官を説得する相当の自信がある」。指定弁護士の3人は午後2時から東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見。控訴期限の10日を前にぎりぎりで導かれた3人一致の結論に、村本道夫弁護士は、自らに言い聞かせるように語った。