まず篠原が腹を切らなきゃ
2012年08月05日 10時00分
【小川直也の暴走レッドゾーン解説】
オイッス! 杉本さん(美香=女子78キロ超級銀メダル)はもったいなかった。決勝はイチかバチか勝負にいってほしかった。ライバルのトウ文(中国)が負けたから、余計に肩に力が入ったかな。チャンスは十分あったから残念だね。
男子の上川(大樹=男子100キロ超級2回戦敗退)は…。ここでは荷が重かった。まあ、男子はオレが予想した通り。当たってほしくなかったが、金「0」に終わった。ただ、何度も言うけれど、これが現状の実力だから仕方ない。選手はみんな頑張ったよ。
残念なのは試合後の篠原(信一)監督のコメントだね。進退に関して「そういったことは上の方が決められる」ってのはなあ。選手は腹を切る覚悟で試合しているんだから、ここは篠原も自ら腹を切らなきゃ。まずは自分でけじめをつけたうえで、上の判断を求めるべきだな。
聞くところでは篠原は選手たちとかなり距離があったらしい。誰も彼も同じ練習をやらしていたようだ。でも、それは監督の方針なんだからそれでいいし、彼なりによくやったと思うよ。
男子の監督は山下(泰裕)さん、斉藤(仁)さんときて、本来ならオレらの世代がやらないといけない順番。でも、オレと吉田(秀彦氏=現パーク24監督)がプロになっちゃったから。まあ、まだ篠原は若かったってことだな。ここは一度、オレら世代の誰かがワンポイントで監督になり、篠原はその下で勉強し直して再チャレンジ…がいいんじゃないか。オレも柔道に育ててもらった身。プロのオレでよければ、できる範囲でサポート役になるよ。
(バルセロナ五輪柔道銀メダリスト)