中日助っ投を支えた竜の守護神
2012年08月04日 18時00分
中日・岩瀬が10年ぶりの二軍降格となり、高木監督は今後、山井、ソーサ、田島の3人の中から最も調子がいい投手を抑えとして起用していく方針だ。
これまで岩瀬の起用にこだわり高木監督と対立していた権藤投手コーチも、岩瀬がいなくなってしまった以上、指揮官の方針を受け入れざるを得ない。鉄人守護神の思わぬ二軍落ちで、これまでチームをゆるがせて続けてきた〝セブンティーズバトル〟は、とりあえず自然消滅する形となった。
とはいえ、チーム内は岩瀬の離脱に不安いっぱいだ。「絶対的守護神」がいなくなったというのは大きな戦力ダウンだが、原因はそれだけではない。ソーサ、ソト、ネルソンの中日が誇る強力外国人投手トリオへの影響もあるからだという。
「慣れない海外の土地に来ている彼らのことを、岩瀬はとても気遣っている。年に5〜6回はお好み焼き屋などに連れて行ってごちそうしているんだよ。彼らが他チームのように自分たちのことをただの助っ人と思わずにチームのために頑張るのも岩瀬の存在が大きい。1日も早く戻ってきてもらわなきゃ困るんだ」(チーム関係者)
メジャーの実績も申し分のないソーサが抑えの代役を務めた時「本当の抑えは岩瀬さん」と謙虚に話したのも、そうした経緯があるから。
3日のヤクルト戦にはネルソンが先発したものの、4回6失点と炎上し、チームは大敗を喫した。ソーサやソトもこの日のネルソンと同じように打たれることになれば、巨人追撃は難しい。外国人投手たちの心の支柱としても早期の復活が望まれている。