首位決戦の舞台裏でまたゴタゴタ
2012年08月04日 18時00分
セ・リーグ首位決戦の舞台裏でちょっとしたゴタゴタが起きていた
それは7月31日の第1ラウンド。2点リードで逃げ切りをはかる9回裏だった。中日ベンチはまず巨人・先頭打者の長野に田島を投入し、三振に打ち取ると、ここで岩瀬にスイッチ。この短い間での出来事だ。
岩瀬は救援前の登板3試合で2度リリーフに失敗。後半戦スタートの5試合はソーサを抑えに起用してきたが、権藤投手コーチは「しっかりと心の傷を治してプライドを回復させてから、ここという時に戻したい」と岩瀬をいずれ守護神に復帰させるつもりでいた。そして、この日の巨人との大一番は、まさに復帰するにふさわしい舞台と権藤コーチは判断したようだが、これに一瞬“待った”がかかったという。
その異議を唱えたのが誰あろう高木監督だ。「田島で(そのまま)行こう」と権藤コーチに提案したという。「監督は駄目なら次という性格。もう岩瀬のことはほとんど信用していないんだよ」(チーム関係者)。その場は、権藤コーチに「抑えはそんな甘いもんじゃないですよ。田島がつぶれてしまいます」と諭された指揮官が渋々、提案を引っ込めたという。
岩瀬も何とか抑えてゲームセット。高木監督は岩瀬の起用について「田島をあまり使いすぎてもね。岩瀬も状態が上がっている。これからやってもらわなきゃいけないから」と話したが、これも勝っていたからこそ。もしも、岩瀬が打たれていたらどうなっていたのか…。セブンティーズバトル再燃となりかねない岩瀬を巡る問題は、これで丸く収まったとは到底言えないのが現実だ。