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【サッカー】

麻也 貫禄ヘッド

2012年8月5日 紙面から

◇ロンドン五輪 男子準々決勝 日本3−0エジプト

 キャプテンが飛んだ、決めた。1−0で迎えた後半33分、右サイドのFK。清武のクロスに頭から飛び込んだのは、オーバーエージ(OA)枠のDF吉田だ。相手DFに当たったボールがゴールに吸い込まれる。満面の笑みの背番号「5」に、次々と弟たちが駆け寄ってきた。

 MF香川が新加入したイングランド・プレミアリーグ屈指の強豪マンチェスター・ユナイテッドの本拠地でゴールを決め、4試合連続無失点で44年ぶりの4強入りに貢献した。「(香川)真司より先に決めたいところで、(決めて)よかった。ここでサッカーをできる喜びをかみしめていたし、やっとロンドン五輪です。これからメダルに向け、一踏ん張りしたい」。そう言って胸を張った。

 徳永と2人のOA枠。とは言っても、吉田自身はまだ23歳で、学年がひとつ違うだけ。ただ、すでにA代表を経験した男は、若い選手たちに容赦なかった。ミーティング中の私語などもっての外と、しかった。わずかな時間で代表としての誇りや責任をたたき込んだ。もっとも、ふだんは気のいい兄貴分。1次リーグで好機を外してきただけに「清武さんに散々怒られて大変だった。『ヘディングはたたきつけてください』って何度も」と言って笑わせた。

 準決勝を白星で飾れば、金メダルか銀メダル。1968年メキシコ大会の銅メダルを超える。「次に勝って、新しい歴史を刻みたい。きょうは3点取れたし、しっかり守れた。ウェンブリーでもいい雰囲気でサッカーできると思うし、このチームでサッカーをできるのはあと2回。かみしめてやりたい」。いや、まだ2回ある。吉田率いる若き日本代表が、一気に五輪の頂点へ駆け上がる。

 

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