◇新日本プロレス G1クライマックス<第3戦>
MVP(手前)からタップを奪った後藤洋央紀の新技=愛知県体育館で
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▽18選手出場▽4日▽愛知県体育館▽観衆8000人(満員)
4年ぶりの優勝を目指す後藤洋央紀(33)に新技が飛び出した。元WWE戦士であるMVP(38)を相手に両腕と首を同時にきめる変形の首固めを披露。これでタップを奪い、公式戦2勝目を挙げた。
「名前はまだないんです。でも、この技が戦力になることが分かった」。あっと驚く新技で難敵を倒し、後藤は流れ落ちる汗をふこうともせず、してやったりの顔で控室に戻ってきた。
ラリアットでMVPを吹っ飛ばした直後に見せた新技。足で相手の両腕をクラッチし、腕で頸(けい)動脈を絞め上げる。あばら骨も同時に搾り上げるため、相手は身動きできない。MVPは悲鳴を上げるしかなかった。
実は5月の福岡大会で一度だけ使ったという。ところが、このときはフィニッシュにつながらなかったため、報じられることはなかった。だが、その後、技に入るタイミングをじっくりと研究。完成度を高めて、G1の大舞台に間に合わせた。
過去のG1では、天山広吉が新開発した変形裸絞めの「アナコンダバイス」だけで優勝したことがある。後藤は今大会、開幕戦を落としたものの、その後はこれで2連勝。「きょうの勝ちで、盛り返せる自信が出てきた」と、追撃態勢は万全といわんばかり。新技でG1の歴史を繰り返すことができるか。 (大西洋和)
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