DeNA−巨人 ヒーローインタビューを終え、ファンの声援に応える阿部=横浜スタジアムで(北村彰撮影)
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◇巨人9−2DeNA
巨人が阿部の5打点の活躍で快勝した。阿部は1回に坂本の先制三塁打に続いて犠飛を放ち、3回には2点二塁打。4−1の7回にも2点二塁打を放った。ホールトンが7イニング1失点で8勝目。DeNAの投手陣は四球から崩れた。
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巨人の中軸がようやくお目覚めだ。3番坂本が先制打、阿部が今季最多の5打点、村田が6試合ぶりの2ランと3人で8打点。6月6日のソフトバンク戦(ヤフードーム)以来となるクリーンアップそろい踏みで、DeNAに連勝した。
待望していた展開になった。原監督がほくそ笑む。「そうそうないゲーム。スキのない、良い打線だった。理想的な点の取り方でしたね」。内海の奮闘で勝利を収めた3日の試合後、「もう少し打者が工夫しないと。打者が自軍の投手にプレッシャーをかけてしまっている」と指摘した。これが一夜にして「理想的」となるのだから、笑いが止まらない。
中心にいたのは4番の阿部だ。初回は坂本の先制三塁打に続く左犠飛。3回には中越えの2点二塁打、7回にも左中間を破る二塁打で2者をかえした。「つなぐことを意識していた」。大爆発にも一喜一憂せず、口元を固く結んだ。
先月28日の広島戦で本塁生還の際に左足かかと付近を打撲。「サポーターをして、なんとか試合できるぐらい」。まだ回復は6、7割程度。「休むわけにはいかない」の言葉に主将としての責任感がにじんだ。
中心にいる阿部に、坂本、村田らが絡む。これこそ、原監督が思い描く攻撃陣の姿。「(阿部)慎之助も、(坂本)勇人も、遅ればせながら(村田)修一もね。この3人で相手を脅かす存在になってほしい」。高木竜に負け越した嫌なムードは消えた。再進撃のスタートだ。 (井上学)
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