東日本大震災:福島第1原発事故 東電のテレビ会議公開、報道制限変えず 録音、録画は禁止
毎日新聞 2012年08月02日 東京朝刊
東京電力福島第1原発事故発生直後の東電の社内テレビ会議映像を6日から報道関係者限定で公開するに当たり、東電が映像の録画・録音や、幹部以外の個人名の報道を禁止するとの条件を出している。報道機関やフリー記者からの抗議を受けても、東電は方針を撤回しないまま1日、初日と2日目の視聴の申し込み受け付けを締め切った。【西川拓】
公開するのは、昨年3月11日の事故発生から同15日までに東京の本店と福島第1原発などとの間で交わされたテレビ会議の映像約150時間分。東電本店の会議室(視聴室)に設置されたパソコンに保存されている映像を、報道関係者がその場で視聴する形で公開し、メモは認めるが録画や録音は禁止する−−などとし、従わない場合は退出や今後の記者会見への参加を断る場合がある、としている。
当初は8月6〜10日(計約30時間)、各社1人に限り視聴できるとしていたが、枝野幸男経済産業相の改善指示を受け、公開期間を9月7日まで延長し、大手報道機関には同時に2人までの視聴を認めた。受け付けを締め切ったのは、希望が殺到するとみられる8月6、7日分。8日以降は当日受け付ける。