2012年07月30日

函館、札幌、千歳

/味の一番@北海道函館市にてラーメンイクラ丼セット/ひぐま中央市場店@二十四軒にて味噌らーめん/さっぽろ純連(じゅんれん)札幌本店にてみそ/えびそば一幻@新千歳空港にてえびみそ/

 今日は朝一番の特急で札幌へ、少し早めに起きて函館朝市へ行ってみました。
 地元のお客さんも多いですが、やっぱりメインは観光客で内地ではあり得ないほど安く魚貝類を販売しています。
 大喜びで買っているお客さんも多いですけど、私はあまり興味が無く、冷やかしで一通り回るだけですね。
 ウニやイクラを一舟(という数え方は間違っていますが)使った丼物をそこら中で販売していますが、流石に2000円近いのは厳しいです。

 なのでラーメン屋、そうでなくてもラーメン屋。
 市場の外れ、朝市仲通り沿いにある味の一番@北海道函館市に入ってみました。
 大衆食堂然としていますけれども、店先にはラーメンセットの写真があったので。
 店内に入ると先客はいらっしゃらなくて、がらんとした広い空間の中の広いテーブルにゆったりと案内されます。
 お冷やを置かれて「お決まりになりましたらどうぞ」と声を掛けられました。

 この店がラーメンしか販売していない、基本的に定食でラーメンはおまけ、的なお店なら即座にスタンダードメニューをオーダーするところですが。
 ラーメンは味噌、塩、醤油を始め、朝市、北海道、ホタテ、エビと観光客狙いのメニューが揃っていますが、気になるのはセットメニュー。
 イカめしセット、いくら丼セット、カニ丼セット、ホタテ丼セット、と一舟では高いけどサイドメニューとして半額くらいで販売されているのが何とも惹かれます。

 惹かれるままにオーダー、しばらく待たされてからラーメンイクラ丼セット1250円、この値段の朝食はどうかと思ったけれども。
 ラーメンは塩、醤油、味噌から選べますが、函館だから塩でお願いしました(味噌は100円増し)

 角盆に収まりきれないほど大きな丼に飲みきれないほどのスープが並々と注がれて、もう、見ただけでお腹いっぱいなのを押してスープを味わってみると、塩味と言うよりバター味、寝ていた身体が一気に起きてきました。
 ベースは鶏ガラなのか豚骨なのかも分からないほどバター味、この地だからありなのでしょう。

 中太麺は岡田製麺製で朝食にしては量があります、ありますがスープ以外は全部食べないとな。
 そのバター味のスープに相対する塩辛さのチャーシュー、メンマにゆで玉子1個分、お麩はなくて板海苔でした。

 イクラは自家製と書かれていて醤油漬けが自家製なのでしょう、高級寿司屋のとは食べ比べできませんけど、サラリーマンが行くことができる居酒屋で食べるのより数ランク上の味わい。
 なんと言っても色合いが素晴らしいし、ぷちぷち感も形容しがたいほど。

 ああ、朝から贅沢してしまったけど一年に一度くらいはいいでしょう、ご馳走様でした。

 特急スーパー北斗で札幌へ、今日は特急と地下鉄しか乗らないので青春18きっぷは使いません。
 まあ、函館から札幌まで普通と快速を乗り継いで行かれなくもないけど、それだと7時間以上も掛かってしまって完全に乗り鉄の領域、私は鉄ではないので移動時間も大切。
 とはいえ、特急でも3時間は掛かってしまいます。
 乗る前に駅のコーヒーショップでホットコーヒーを買って乗車、何年ぶりかの札幌へ。

 札幌は極上の快晴、快晴だけれどもここからの移動は全て地下鉄だから天気は関係ないか。
 札幌駅には地下鉄は来ていなくて、地下街を歩いたところあるさっぽろ駅が起点、さっぽろ駅の隣り駅の大通駅が東京で言うところの大手町駅、大阪で言うところのなんば駅。
 とは言え、東西線、南北線、東豊線しかないのし、乗り換え駅は大通駅のみなので、3日も乗れば全ての駅を覚えられそう。

 先ずは南北線で大通駅へ。

 続けて東西線で二十四軒駅へ。

 東西線二十四軒駅で降りて、がらんとした長い地下道をてくてくと歩いて6番出口から地上に出ます。
 北海道なのに暑い、札幌なのに暑い、Tシャツだと肌寒いくらいかと思ったらそんなことはないんだ。
 汗をかきながら札幌市中央卸売市場へ、観光客で賑わっているけど観光に来たわけではありません。

 市場外れの食堂街へ、お目当てのお店に行ってみると真っ暗、あちゃ、月曜日は定休日でした。

 まあ、仕方ないかと踵を返して隣の隣のひぐま中央市場店@二十四軒(北海道札幌市中央区)ホームページ)、通り側の壁が全て透明ガラスだとこちらから店内もよく見えるけど、店内からもこちらがよく見えるのでしょう。
 店内に入って「ああ、誰もいないな」とざっと見渡し、麺茹で場に近いと思われる席へ座りました。
 カウンター席のみで17席と4席、出されたお冷やを飲みながらメニューを見てみると、味噌味として味噌、白味噌、こく味噌、辛味噌、味噌バターコーン、醤油味としてと揃っています。
 醤油味としてひぐま正油、札幌正油、チャーシュー、朝市帆立、朝市海鮮、のラインナップ。

 サイドメニューにラーメンより高い豚丼、餃子、ジンギスカン、ラーメン屋でジンギスカンが食べられるのは北海道ならではか。
 オーダーが入ってから大きな中華鍋でお湯を茹で始めていて、おお、お客さんが少ないと茹で湯が新鮮でいいなと思ったら、壁に「ひぐまの進化」が書かれていました。
 その一、スープは黄金のスープといわれる金華ハム入り上湯(しゃんたん)スープ。
 その二、麺は熟成麺(黄麺)と新麺(白麺)を味のタイプによって使い分ける。
 その三、お湯はオーダーごとに新しく取り替え、麺の状態を一定にする。

 これは期待できるぞと6分ほど待って味噌らーめん750円、丈の高い真っ白い丼にキレに盛り付けられています。
 美味しいラーメンは見た目が美しいと考えていて、もう、食べる前から美味しそうなラーメン、真っ白いレンゲでスープをすくって飲んでみると味噌味より上湯スープの美味しさが先に来ます。
 この値段でこのスープはおかしいだろうと思うほどの上品な味わい、札幌のラーメン屋さんは市場の片隅であってもこのレベルなのか。
 味噌もとても美味しいけれども、上湯スープだけを味わってみたい気にもなります。

 金華ハムってこうしてダシに使われる事でしか味わったことがないけど、ハムそのものも味わってみたいですね。
 麺は間違いのない真っ黄色の西山製麺の縮れた細麺、このスープのためにあるような麺、麺を手繰る箸が止まりません。
 スープには挽き肉がふんだんに溶かし込まれ、白髪ネギ、青ネギのしゃきしゃきした食感もいいアクセントになっています。
 メンマと味玉は無くてもいいんじゃないかな、こんなにスープと麺が美味しいんだから。
 いやはや旨かったよ、ご馳走様でした。

 暑い中を駅まで歩いて戻ります。
 名古屋でも時々あったけど、地下道に1人も見かけない瞬間があるってのがちょっとびっくりです。
 東京では始発から終電までそんな瞬間はあり得ないないので。

 次は澄川、今回の旅の仕上げのお店へ、大通まで戻って南北線に乗り換えます。
 北改札を出て平岸通りを真西に歩いていくと、5分ほどで左側(南側)にさっぽろ純連(じゅんれん)札幌本店@澄川(北海道札幌市豊平区)ホームページ)が見えてきます。

 イメージしていたほど大きなお店ではなく、駐車場は店先に7台分しかありませんが通り反対側に7台分あります。
 本店は札幌、東京は新宿区高田馬場に東京店、宮城県仙台市に仙台店、東京都渋谷区恵比寿に恵比寿店(立川店からの移転)があります。
 その他、純すみ系と称してお店で修業された方のお店、純連に影響を受けた(インスパイア)お店、は数え切れないほど。
 どんな老舗にも歴史があるようにこのお店にも歴史があり、興味がある方はこちらを読まれて下さい

 森住製麺の染め抜きが入った真っ白い暖簾を跳ね上げて店内へ、正面が4人掛けテーブル2卓、左手に9人掛けカウンター、窓側には待ち合い席。
 カウンター台の先が配膳スペースになっていて、その奥の壁に仕切られた先が厨房になっています。
 ラーメン屋さんの楽しみの1つに調理風景が見られることがあると思います。
 少しずつ作り上げられていくのを見るのは楽しみでもあり、変なことをしていないという安心感もあるのですが、純連は前身の前身のお店から徹底した秘密主義で料理のレシピはおろか調理風景を一切公開していません。

 いや、醤油ラーメンの作り方は自身のホームページを初めとして公開していますが、味噌ラーメンの作り方は公開していません。
 調理風景が眺められないのは寂しいけれどもそれが純連のやり方です。
 券売機で食券を買ってちょうど満席な感じのカウンター席へ、改めてメニューを眺めてみると、味噌、塩、醤油の他に黒ゴマ担々麺もありました。
 7分ほど待ってみそ800円、おお、ついに本店のラーメンを食べることができます。
 色艶のハッキリした麺相、火傷をしないようにそっとスープを飲んでみると新横浜ラーメン博物館で初めて食べた感動が蘇ってきます。


 すんげえ旨いよ、ラー博のより、(高田馬場の)東京店より、一味も二味も上をいく味噌スープ。
 ラードの脂がかなりたっぷりなので最後の一滴まで熱いのですが、多少の火傷も覚悟で食べてしまう、食べさせられてしまう旨さです。
 中太麺を啜るだけで身体全体が味噌で覆われるほどの美味しさ、チャーシューもメンマもモヤシもタマネギもネギも美味しい。
 ああ、旨い、と何度も言いながら食べ終わってしまいました、ご馳走様でした。
 札幌で他の味噌ラーメンも食べてみたいけど、それは次回の楽しみに取っておきましょう。

 さっぽろ駅に戻るとまだまだ帰りの便まで余裕があります。
 力の限り食べ続けるという選択肢もありますが、歳を取って数をこなすという気力がかなり無くなっています。
 全くないと言うことではないけど、札幌なんて来る気になればいつでも来られるから、と。

 札幌駅から快速エアポートで新千歳へ、せっかっく北海道に来たのに一泊で帰ります。
 15分に一本の感覚で走っていますが、結構混んでいますね。

 新千歳空港内の一角にラーメンコンプレックスがあることは事前に調査済み、どの店でもいいし、体調と相談して2杯、3杯食べてもいいし。
 先に搭乗手続きを済ませて手荷物を預け、いざ、空港三階の北海道ラーメン道場へ。

 場内を一通り見て、先ずは食べようと考えていたえびそば一幻@新千歳空港(北海道千歳市)、入口に一番近いこともあって一番混んでいました。
 すぐにカウンター席に案内されましたが何の予備知識も持たずにメニューを見ると商品名が並んでいません。
 ラーメンメニューが書かれていないので一瞬、戸惑いながらも、一瞬で「スープの種類」「タレの種類」を選ぶシステムを理解、なるほどね。

 スープの種類は「そのまま」、「あじわい」の2種類で、「そのまま」が基本で、「そのまま」にトンコツスープを加えたのは「あじわい」。
 タレの種類はみそ、しお、しょうゆでいずれも同額、小さい字で「通常は太麺ですが細麺にもできます」とあります。
 で、先ずはサッポロクラッシックジョッキ400円、これから飛行機に乗るので飛行機が怖い私は事前にアルコールを飲んですぐに寝ることにしています。
 このサッポロクラシックは札幌でしか販売されていないビールで、やや軽口ながらとても美味しいビールです。

 ビールを半分くらい飲んだところでえびみそ750円、そのまま、太麺。
 頭を中心とした海老だけからの出汁とするスープは見た目ほどは海老海老していませんが、味噌といい感じで調和していて幅広い年齢層に受け入れられそうです。
 麺は(純連と同じ)またしても森住製麺で、これがまた本場北海道では生き生きしていて美味しい、都内で食べると複雑な思いだけど。

 トッピングはチャーシュー、海老そぼろ、味玉、青ネギ、マー油(?)が掛かっていて、彩りはいいんだけどもう少しシンプルがいいなぁ。
 スルッと食べてしまってご馳走様でした。

 早めに搭乗待合室へ。
 エア・ドゥは全日空と同じ場所なので間違えないように気を付けないと。
 飛行機に乗るは何年ぶりか忘れちゃったな、高速移動という点では飛行機に勝る移動手段は無いわけですが、空の旅というのはどうにも。

 雲の上から見る夕焼けは初めて、ぐっすり寝ていてあまりよく見なかったけど。
 羽田空港からは京急で横浜駅へ、横浜駅から相鉄線で海老名へ、もうこの辺まで来ると「帰ってきたなぁ」な感が強い。
 さようなら北海道、また来る。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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