■いじめ問題掲載のプログ 無関係の女性 デヴィ夫人を提訴
大津市の中学生のいじめ問題が、思わぬところに飛び火です。
この問題とは無関係の兵庫県宝塚市の女性の写真が、いじめた加害者側と共にインターネット上に掲載されました。
この女性は、自分の写真をブログに掲載したタレントのデヴィ夫人に対し、損害賠償を求める裁判を起こしました。
訴えを起こしたのは、兵庫県宝塚市に住むスタイリストの50歳の女性です。
訴えによりますと、タレントのデヴィ夫人は、大津市で自殺した中学生が同級生にいじめられていた問題に関し先月、自分のブログにいじめたとされる生徒の写真などを掲載しました。
しかし、一連の写真の中に、問題とは無関係の原告の女性も写っていて、この女性は掲載されたことで精神的な苦痛を受け、仕事にも影響が出たと訴えています。
女性はデヴィ夫人に対し、1,100万円の損害賠償などを求めて3日午後、神戸地裁伊丹支部に提訴しました。
「(デヴィ夫人からは)『私が悪いんじゃない』と、こちらが言いがかりをつけて、金銭を請求しているみたいな回答がきて、こちらとしては非常に不誠実だと(判断した)」(女性の代理人 壇俊光弁護士)
デヴィ夫人の事務所は「ノーコメント」と話していますが、デヴィ夫人自身は、ブログに「加害者側として名指しはしていないし、写真はすぐに削除した」と書いています。
一方、関係者によりますと、自殺した男子生徒をいじめていた同級生に対し暴行容疑で捜査している滋賀県警は、学校の教室やトイレなど実物大の模型をつくり、検証を行うということです。
夏休みの期間中、生徒らおよそ300人から事情を聴くなど捜査していますが、自殺から9か月が経過していることや、物証なども少なく真相解明にはより詳しく調べることが不可欠だと判断したとみられます。
3日午後には、大津市の越直美市長が定例の記者会見を開きました。
越市長は、いじめを再調査する第三者委員会のメンバーについて遺族側が要望していた教育評論家の尾木直樹さんら3人を起用する方針で、この3人とあわせ来週にも6人全員の委員候補を発表する見通しを示しました。
「年内に結論が出ることを目指して、やっていきたい」(大津市 越直美市長)
また、遺族側が求めている第三者委員会の公開については、委員の判断にゆだねたいとしています。 (08/03 19:13)
|