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強盗殺人などの2人に死刑執行
8月3日 10時41分

強盗殺人などの2人に死刑執行
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強盗殺人などの罪で死刑が確定した2人の死刑囚に3日午前、死刑が執行されました。

関係者によりますと、死刑が執行されたのは、平成14年に静岡県三島市で19歳の女子短大生を車で連れ去り殺害した罪などに問われた服部純也死刑囚(40)と、平成19年に京都府長岡京市などで親戚を相次いで殺害し現金を奪ったとして強盗殺人の罪に問われた松村恭造死刑囚(31)の2人です。
死刑が執行されたのは、ことし3月29日以来です。
執行された2人のうち服部死刑囚は平成20年に最高裁判所で死刑が確定したほか、松村死刑囚は同じ平成20年3月に京都地方裁判所で死刑が言い渡されたあと、、いったん大阪高裁に控訴していましたが、翌月、控訴を取り下げて死刑が確定していました。

死刑執行と死刑囚の現状

死刑の執行はことし3月29日にも行われていて、4か月あまりの間で5人に執行されたことになります。
死刑の執行は、平成20年には1年間で5回、合わせて15人に上った年もありますが、最近ではおととし7月に2人の刑を執行したあと、1年8か月間、執行は行われませんでした。
しかし、ことしは3月29日に続いて4か月余りで執行されていて、執行された死刑囚の数は合わせて5人に上っています。
その一方で、去年は1年間に20人以上の死刑判決が確定していて、執行されていない死刑囚は現在、オウム真理教の麻原彰晃、本名松本智津夫死刑囚(57)など130人に上っています。

日弁連会長“強く抗議する”

2人の死刑が執行されことについて、日弁連=日本弁護士連合会の山岸憲司会長は「執行を停止することなどを法務大臣に要請したばかりであり、極めて遺憾で強く抗議する。死刑制度の廃止について社会的な議論をただちに行うべきだ」という声明を出しました。

法相“執行命令はやむをえない”

滝法務大臣は、記者会見し「裁判所が、死刑に該当すると判断した経緯や、えん罪の危険性がない死刑囚だったということからすれば、法務大臣として、死刑執行を命令することはやむをえないと判断した」と述べました。
また、滝法務大臣は「平成21年から法務省内での死刑についての議論に参加してきたが、その結論として、今の段階では、賛否両論あるなかで死刑廃止に傾くという状況ではないと判断した」と述べました。

被害者遺族“悲しく悔しい気持ちは変わらない”

服部死刑囚の死刑が執行されたことについて、亡くなった女子短大生の父親は、警察を通じて「死刑の執行を聞きましたが、悲しく悔しい気持ちは今も変わりません」というコメントを出しました。

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