ニュースの匠:吹き始めた“選挙の風”=鳥越俊太郎
毎日新聞 2012年08月04日 東京朝刊
◇2大政党を斬る
現在の政治状況を見ていると、衆院議員の任期切れ(正確には2013年8月29日)まで、1年余を残しながら“選挙の風”が吹き始めたような気がするのは私だけでしょうか。
で、選挙ということになると私たち有権者は候補者=政党をどう選ぶのか。そこを考えなくてはなりません。そこで今回は、日本を担う2大政党の意外な素顔を二つのキーワードでバッサリ斬ってみたいと思います。
まず、政権与党の民主党。ここは“異分子”小沢一郎派が抜けた後、ますます実権は“松下政経塾出身”政治家の手に委ねられることとなりました。総理大臣・野田佳彦氏をはじめ外相・玄葉光一郎氏、国家公安委員長・松原仁氏、政調会長・前原誠司氏、幹事長代行・樽床伸二氏など政権と党の要職を松下政経塾出身者が占めています。