2012年07月29日

青森から北海道

/誕生日/くどうらーめん@青森県青森市にてラーメン中/長尾中華そば青森駅前店@青森県青森市にてこく煮干し/たかはし中華そば店@青森県弘前市にて中華そば/長尾中華そば西バイパス本店@青森県青森市にて十三湖活しじみラーメン800円/スーパー白鳥/北の台所/たつみ大門横丁店@北海道函館市にて塩ラーメン/

 誰にでも一年に一度だけの誕生日である。
 嬉しいか嬉しくないかは人それぞれだけど、私は毎年嬉しい、ここまで生きてこられて心から嬉しい。
 TwitterやFacebook、ミクシィまでも誕生日おめでとうとタイムラインが埋め尽くされるのは嬉しくない、理由は後述。

 朝食セットのホテル代だけどさらっとスルーして駅へ、始発電車を待っている人は殆どいなくて、2両の快速はほぼ貸し切り状態。
 がらがらの車内は一人旅を心から実感させます。

 初めての青森県、青森駅を降りると大きな吊り橋があるんだけど、車か徒歩で渡るらしく、よく分かりませんでした。
 青森には朝ラーの食文化があって、数店のラーメン屋さんが朝から営業されているので、先ずはその一番人気のお店へ。
 まだ開店前で、店先の通りでは朝市と称して野菜屋が売られていました。

 して、開店前に到着したくどうらーめん@青森県青森市、営業時間は朝8時から夕方4時まで。
 青森には朝からラーメンを販売しているお店が多く、できれば青森に泊まって朝から食べたかったのですが、隣の秋田に泊まって始発でもこうして開店前に間に合います。
 辺りをぶらぶらしても店はやっていないし観光地も無いので、店前の通り反対側に腰掛けて開店を待ちます。
 時間になって開店、って、二重ドアの内側に暖簾を掛けるんですね。
 店内に入ると右手から「いらっしゃいませ」と合成音声が、何だと思ったらタッチパネル式の券売機じゃないですか。

 メニューはラーメン、チャーシューメン、メンマラーメン、月見ラーメン、サービスラーメン、とスープは一味。
 ざる中華はつけ麺でしょうか、お試しラーメンはともかく、かけうどんってなんだろうか。
 麺量は小、中、大、特大、と中が一玉ですが「ちょっぴり少な目」と表記されていています。
 店員さんに食券を渡し、席に着いてのんびりとラーメンを待ちます。
 店内は窓向きカウンターが6席と2席、テーブル席は10席と8席、自分のラーメンが出来上がる頃には店内は8割くらい混み具合でした。

 5分ほど待ってラーメン中450円、思っていたよりシンプルな麺相ですね。
 説明によると「焼き干し、煮干しなどを丁寧に煮出した透き通った醤油スープ」とのことで、実に美味しい、この時間に提供するために何時から仕込んでいるのだろうか。
 縮れた細麺は中だとやや少なく感じるけど、まだ朝8時と言うことを考えたらこの位がちょうどいいかな。

 トッピングは正統派チャーシューが2枚、歯ごたえのしっかりした平べったいメンマ、刻みネギ、海苔は乗っていないんですね。
 ご馳走様でした、誕生日のいいスタートになりました。

 同じ道を戻るのはつまらないので、違う道をたどって戻ってみるとラーメンの匂いが漂ってきて、人だかりがしていて。

 長尾中華そば青森駅前店@青森県青森市ホームページ)、次の電車まで時間があるのでちょうどいいです。
 この店も調べなかったわけではないけど、本店に行くからいいやとスルーしていたんですね。
 店内はこぢんまりとしていて通路を挟んだ4席ずつ、口頭オーダー式なので席に座ってからメニューを見てから何を食べるかを決めます。
 メニューは定番のあっさり、おすすめのこく煮干し、中間のあっこく、津軽ラーメンのルーツである津軽そば(駅前店限定)、限定メニューの肉そば大五郎(竹岡式リスペクト)と揃っています。

 オーダーしてのんびりと店内を見渡すと、「青森麺心会」という言葉が目に入ってきて、あれ、さっきのお店でもらったパンフレットには「青森ラーメン協会」って書いてあったと広げてみると長尾中華そばが掲載されていない。
 ラーメンの町興しで成功した喜多方もいくつかの団体(協会)に別れていて一枚岩ではなかったけど、ここ青森もそうなのか。
 色々な考えの人が色々な思いで一つのことを目指すのはとても素晴らしいことで、青森のラーメンの未来も安泰ですね。

 7分ほど掛かってこく煮干し(中150g)700円、麺は太い方から手打麺、中太麺、細麺とあって手打麺でお願いしました。
 重量感のある縮れた太麺が浮くかと思うほど高濃度の煮干しスープ、まさに西中の青森ラーメン、これだよこれ。
 私のような年寄りにはちょっと厳しい濃度に思えるけど、食べてみるとこれが結構いけるんですね。
 大きめのチャーシュー、平たいメンマ、刻みネギと先のお店と同じトッピング、海苔が無いのが青森ラーメンなのかな。

 2杯目なのにスルッと食べてしまってご馳走様でした。
 お会計を済ませると「東京から来たんですか」と店員さんから声を掛けられ、少しだけ歓談。
 ラーメン修業中にこうして店員さんに声を掛けられて話し込み、後の予定を変更せざるを得なくなることが何度もあったので、今回は少しだけ歓談。

 青森駅から来た道をそのまま戻ります、この辺りが青春18きっぷの醍醐味です。
 向かった駅は撫牛子(ないじょうし)、難解な駅名として有名らしいですけど、この程度で難解だとかなりの駅名が難解になってしまいます。
 無人駅ですけど切符の自動販売機は置かれていて、その辺が日本らしい、諸外国だと自動販売機ごと盗難に遭うらしいですね。

 駅からお店に歩くこと10分でたかはし中華そば店@青森県弘前市、煮干しラーメンの聖地と評されるお店です。
 店先には20台以上の駐車場がありますが開店前1時間ですのでまだ誰も来ていません、店先でぶらぶらしていると少しずつお客さんがやってきて、開店時間には10人ほど。
 しかしして、11時開店のところを15分早く暖簾が掛けられました。

 二重ドアを入ると先ずは券売機、メニューは中華そばとざる中華、一般的には左側から右側へオススメの商品が並んでいますが、一番左はライス大盛りでした。
 数年前に全面リニューアルされたようで、店内はファミレスよりも綺麗、大きな厨房を囲むカウンターは9席と4席、テーブル席は6人掛け2卓に4人掛け、4人掛けの小上がりが3卓あります。
 厨房には先代から次代まで、男性も女性も、この先何年でも営業するよ的な布陣で何とも頼もしいです。

 お冷やを飲みながら数分で中華そば700円、濃い銀色の麺相です。
 このスープの濃い銀色を煮干し色って言うんでしょうか、引き込まれるようにスープを飲んでみるとざらざらとした食感と苦味。
 この苦味こそが煮干し出汁の旨さなのだと思っていますが、だからこそこのスープは美味しいんだと思うのですが、最近の煮干し出汁には苦みやえぐみをすっかり取り除いたスープが多いですね。
 近くの住民はこのスープが煮干しラーメンの標準だと思っているだろうけど、たかはし以外にここまでハッキリした煮干し色のスープはありませんから。

 中太麺は自家製麺でギリギリスープに付いていっている感じ、だからといって極太麺はまた違うのだと思います。
 ニボニポな味は苦手ですが、この味なら美味しいから好きだな。
 トッピングはチャーシュー、メンマ、ネギと今日の3杯とも全く同じ、盛り付けはだいぶ違いますが。
 スープの一滴、一滴まで味わってご馳走様でした。
 お店を出る頃には店外待ちまでいました。

 撫牛子駅に戻って電車を待ちます。
 15分くらい早く営業してくれても、電車は1時間に1本だから仕方ないですよね。

 青森の一歩手前の新青森で降ります。
 前身は分からないけど随分近代的で大きな駅です。
 この新青森までは新幹線がきているのですが、この先の青函トンネルに線路が向いたまま工事が止まっています。

 駅から歩くこと20分、炎天下ではなく曇り空でしたがこんなに暑いとは思いませんでした。
 広い国道沿いにある長尾中華そば西バイパス本店@青森県青森市、全国各地の物産展に出店され、青森煮干しラーメンの名を知らしめた名店、の本店。
 物産展のラーメンは滅多に食べませんが、出店されているお店の名前だけは覚えています。
 待ち合いスペースには待ち客がいて、数分待って店内へ、席数を数えるのも面倒くさいくらい広く、なんとか空いたカウンター席に案内されました。

 メニューの基本は駅前店と同じですが本店だけで販売されているメニューも多く、それでも本店に来たら煮干しラーメンか、それとも朝から煮干しラーメンばかり3杯も食べているからもういいかと。
 青森ラーメンというと、この煮干しラーメンと牛乳味噌ラーメン、しじみラーメンの3つがありますが、そのもう一つをちょうど限定メニューとして販売していてラッキーです。

 数分待って十三湖活しじみラーメン800円、遊び心満載の真っ白な丼です。
 全体的にしじみ、説明がないので推測ですがしじみがメインで色々な魚貝類の出しを合わせてあるスープ、当然しじみも入っていてとても美味しい。
 麺は細麺と太麺が選べましたが流石に細麺、細めがスープを良く吸い上げます。

 トッピングはしじみだけでも良かったけど、そこは西中、ロースのチャーシュー、濃い色のメンマ、半身のゆで玉子、青ネギ、と彩りも豊かです。
 それにしても美味しい、しじみラーメンってこんなに美味しいのか、それとも西中の限定メニューだから美味しいのか。
 ご馳走様でした。

 未曾有のトラブルに紛れ込みましたが落ち込んでいても仕方ないので次のスーパー白鳥、1時間後。
 いつの間にか海底に潜り、竜飛海底駅に降りられないけど停車し、そのままトンネルを走って北海道へ。

 北海道には何度も来たことがあるけど、電車で来たのは初めて、初めての函館。
 この駅もでかいなぁ、真夏(って今か)には観光客で溢れかえるんだろうなぁ。
 予定より2時間近く早く来てしまったので、山でも登って観光するかとも思いつつも、とりあえずホテルの場所だけでも確認しておくか。

 して、目についた函館ひかりの屋台・大門横丁へ、まるごと観光客向けかと思ったらそうでもなく、地元の人が集っているお店もありました。
 そんなお店の中の一店である北の台所
(ヤマタイチ)
、なぜこの店を選んだかは単なる勘です。

 先ずは生ビール、今までの旅ではどんなに暑くても飲んだりしなかったのに、今回はよく飲むなぁ。
 メニューを眺めて、先ずは活ホヤ刺し580円。

 ホヤは大好きな食べ物の1つですが、東京や神奈川ではなかなか食べられない、しかしここ函館では活が食べられるなんて。
 そのままで食べても甘みを感じるほど美味しく、何とも言えない食感と相まってビールが進みます。
 活が美味しいというよりも身が大ぶりなのがいいですね、もっと食べたかったなぁ。

 すぐに運ばれてきた茹でアスパラ480円、こんなに瑞々しい色をしたアスパラガスを見たのは初めて。
 マヨネーズと言うより塩がいいんだけどマヨネーズで食べるとサクサクとした食感、スルッとしたのど越し、美味しいですねえ。
 都内で食べたら800円くらいかな、いや、800円出しても食べられないな。

 テレビでオリンピックを見ながらああじゃこうじゃと女将さんとお喋り、途中から店主さんが出てきてちょっとがっかり。
 ビールが飲み終わったので日本酒、日本酒はちょっとアレだったのでハイボール、このまま朝まで居座ってしまいそうなほど雰囲気のいい店。

 隣のお客さんが食べていた塩辛つきじゃがいも300円。
 北海道に来たらじゃがいもだよな、と勝手に決めつけてましたが、バターにするか塩にするか悩んでいたら、塩辛もありなのか。
 食べてみたらアリだよ、お酒が進むかというとちょっとアレだけど、この料理だけで美味しいです。

 ホント、キリがないのでラストにむかご480円。
 自然薯をウリにするお店なのに一品しか食べなくてごめんなさい。
 たっぷり飲んで食べてご馳走様でした。

 函館まで来てラーメンを食べないってのはあり得ない。
 この横丁には何店かラーメンが食べられるお店がありますが、先の居酒屋の向かいにあるたつみ大門横丁店@北海道函館市にしました。
 北海道のラーメン屋さんは、開店するときに製麺所から暖簾を贈られる習慣があり、製麺所名がほぼ間違いなく暖簾に染め抜かれています。

 店内は狭くてコの字のカウンター7席、先客後客共にゼロです。
 「北海道なら味噌ラーメン」と思っている人も多いですが、「札幌は味噌」であり、「函館は塩」、「旭川は醤油」です、まあ一事が万事ではありませんが。
 とはいえ、ここは塩味をイチオシながらも味噌味、醤油味、そしてホルモンラーメンも販売されています。
 店員さん用のテレビが店内奥に置いてあって、まあ、客先からも見えなく無いから、オーダーしてから見ながら出来上がりを待ちます。

 そんなに待たされることなくはこだて塩ラーメン650円、かなり大きな丼にたっぷりとよそられています。
 塩味というよりバターが強いスープ、出汁の詳細はよく分からないけど魚介を強く感じます。
 本場の西山製麺の縮れた細麺は味が違いますね、スープとの相性が違いますね、関東で食べる西山製麺とは違う味ですね。
 トッピングは巻チャーシュー、平たいメンマ、ピンクのなると、刻みネギ、お麩が乗ってるんだ。
 お麩は海苔の代わりなのかな、よく分からないけど。

 ご馳走様でした、ああ、美味しかった。

 ホテルは安さと駅からの近さで選びましたが、バス、ベット、共にイマイチ。
 ま、ともかく横になりますわ。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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