強盗殺人:闇サイト堀受刑者逮捕 「娘が教えてくれた」 闇サイト事件遺族、厳罰望む
毎日新聞 2012年08月04日 中部朝刊
富美子さんは会見で「利恵の裁判と一緒に裁かれていれば、被害者数は3人となり、当たり前のように(死刑)判決が出ていたかもしれない。今度は願い通りの判決が下ると期待している」と心境を語り、「どうして矯正の可能性を見いだせたのか」と司法への不信をあらわにした。
堀容疑者への思いを問われると、富美子さんは「悪い事をしたら、誰かがそれに値する刑罰をもって待っている。『世の中はそう甘くはない』と言いたい。反省したふりをしても無駄。素直に本当のことを話してほしい」と話した。
今月25日は、利恵さんの5回目の命日。「本当の容疑者の姿を教えてくれた。ここまで導いてくれてありがとう」。富美子さんは、目を潤ませながらも、しっかりと前を向いて亡き娘にメッセージを送った。
◇借金から犯行に
闇サイト殺人事件の公判記録によると、堀容疑者は中学2年ごろから学校に行かず、外壁工事の仕事に就いた。結婚後、97年ごろに独立し、経済的に豊かな時期もあったが腰痛などを理由に06年から働かなくなった。交際相手から金をもらいダーツなどで遊んでいたが、借金が440万円に膨らんだことが闇サイト殺人事件に関わる動機となった。