捜査段階や法廷での供述は二転三転し、「共犯者に対する恐怖で犯行を止められなかった」などと話す一方で、「自分の判断で被害者の頭を殴った」「（自分が）ばかだった」などと涙を見せることもあった。

　拘置所で本社記者とも面会し、０９年３月の死刑判決直後は「納得できない。真実がねじ曲げられている」と主張し、控訴審を前にした１０年７月には「申し訳ない」と謝罪の言葉を繰り返した。【山口知】

　◇「夫婦報われた」−−地元の声

　愛知県碧南市油渕町の馬氷さんの自宅は昨年秋ごろまで空き家だったが、取り壊されて現在は別の住宅が建っている。容疑者逮捕を知った付近住民らは「迷宮入りかと思っていたので、良かった」と胸をなで下ろした。

　近くの無職男性（７２）は「親子でサッカーボールで遊ぶ姿をよく見かけた。あれからもう１４年か」と話し、無職女性（７５）は「これで夫婦も報われた」とホッとしていた。【丸林康樹】

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　◇碧南夫婦殺害事件と闇サイト殺人事件の経緯◇

１９９８年６月２９日　愛知県碧南市に住む馬氷夫妻が行方不明に

　　　　　７月　４日　同県高浜市に放置されていた車のトランクから夫妻の遺体発見