五輪中継で“寝不足対策商戦”活況 一方でマイナス効果も…
産経新聞 8月3日(金)11時33分配信
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スーパーの店頭に並ぶ眠気覚ましドリンク=大阪市西区のライフ土佐堀店(沢野貴信撮影)(写真:産経新聞) |
日本人選手の活躍で盛り上がるロンドン五輪。深夜のテレビ中継で寝不足となる人が増える中、サウナやインターネットカフェで日中の利用が伸びている。眠気を覚ますための休憩利用が目的とみられ、眠気防止の飲料品も売れ行きは好調だ。一方で寝不足にともなう経済損失は年間約3兆5千億円と試算され、「五輪は17日間だが、それでも損失額を押し上げる」(関係者)といったマイナス影響を指摘する声もある。
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ロンドンと日本の時差は8時間。中継時間が午前0〜3時に及ぶことも多いため、寝不足に陥る人が続出している。
大阪市内でサウナやカプセルホテルを運営するニュージャパン観光(同市中央区)は五輪開幕以来、利用者数が前年同期比で数%増加。基本的には夜間が中心だが、昼間の利用客も少なくないという。
「スペースクリエイト自遊空間」ブランドで知られる複合ネットカフェ大手のランシステムでは「日中の時間帯は休憩を取りたいビジネスマンが多い」(担当者)と話す。クイックマッサージ「てもみん」を全国展開するグローバルスポーツ医学研究所(東京都)でも午後の来店が増加し、1日当たりの来店客数が20%増の店舗もある。
また、ハウス食品の眠気覚ましドリンク「メガシャキ」の7月の出荷額は前年同月比60%増で、五輪期間中はスポーツバーで試供品を配布して認知度の向上を狙う。常盤薬品工業(大阪市)の同様のドリンク「眠眠打破(みんみんだは)」も2ケタの伸びをみせている。
一方、日本大学医学部の内山真教授は、寝不足が国内経済に及ぼす影響額を年間約3兆5千億円の損失と算出。これは製造業に従事する5千人を対象にしたアンケートから眠気があるときの作業効率が通常より4割低下すると推計。これに内閣府などがまとめている1人あたりの年間所得を掛け合わせ、国全体の経済損失額を弾き出した。
「この損失額はゲーム機や菓子業界の国内市場にほぼ匹敵する」(銀行系アナリスト)。五輪期間中の影響も経済効果を下押しするのは間違いなく、寝不足による経済への影響はプラスとマイナスがありそうだ。
最終更新:8月3日(金)23時8分
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