官邸前で大飯原発の停止訴え8月3日 19時47分
原子力発電所の運転に反対する抗議活動が、3日夜も、東京の総理大臣官邸前で行われ、参加した人たちは、3日から営業運転を始めた関西電力大飯原発3号機の停止を求めるとともに、国の原子力政策に市民の声を取り入れるよう訴えました。
この抗議活動は、原発に反対する「首都圏反原発連合」が、ことし3月下旬から毎週金曜日を中心に総理大臣官邸前で実施していて、6か月目に入った3日夜も午後6時から始まりました。
参加者は、当初、数百人だったということですが、ツイッターや口コミで広がり、3日夜は、開始から30分程度で、仕事帰りのサラリーマンやOL、それに子ども連れの主婦などの列が、近くの国会議事堂周辺にまで広がりました。参加した人たちは、「再稼動反対」「原発いらない」とシュプレヒコールを上げながら、3日から営業運転を始めた福井県にある大飯原発3号機の停止を求めました。
また、来月発足予定の国の原子力規制委員会を巡り、政府が先月26日に提示した人事案に反対するプラカードやのぼりが多く見られ、「決定過程が不透明だ」として、国の原子力政策に市民の声を取り入れるよう訴えました。
仕事を終えて駆けつけた埼玉県の28歳の男性は、「近くに福島県双葉町の方々が避難生活を余儀なくされていて、他人事とは思えず参加した」と話していました。
また、名古屋市から3人の子どもたちと初めて参加した39歳の母親は「国が危機的な状況にあることを子どもたちにも肌で感じてもらうために連れてきた。国が変わるチャンスなので、一国民として声を上げたい」と話していました。主催した団体は、「政治に対する不信は予想以上に広がっていて、今後も可能なかぎりこの抗議活動を続けたい」と話しています。
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