14歳の息子を自殺で失ったカリフォルニア大アーバイン校薬学部の准教授(48)が、息子が通っていた高校などに放火した疑いで逮捕された。銃を乱射して高校の教師や生徒を無差別に殺害する計画も妻に打ち明けていたことが分かり、騒動になっている。息子が学校でいじめを受けていたとの情報もある。
米メディアによると、アーバインの公立高校に通っていた男子生徒が3月、首つり自殺をした。直前に校内の店で万引きをしたとして、学校側にゴミ収集作業を課せられていた。だが、同校の生徒らは地元テレビに「彼は校内でいじめられていた」と答えていた。
7月に高校や副校長の自宅などで放火が相次ぎ、自殺現場近くの林に火をつけようとした父親が、一連の放火容疑も含めて逮捕・訴追された。当局が父親の携帯電話を押収して調べたところ、「高校を焼き払い、マシンガンで校長や副校長、スクールカウンセラーや生徒を撃ち殺して自分も死ぬ」とのメールを妻や自分あてに出していたことがわかった。
一方、学校側は「いじめを示す証拠はない」と主張。いじめ疑惑に関して父親から抗議や要求などもなかった、としている。(ロサンゼルス=藤えりか)